今回はマホガニー図鑑「Collings OM1T (Traditional Series)」となります。 以前、ご紹介した「Collings OM2HT」があまりにも気にいったため、サイドバックがマホガニーのコリングスが欲しい、という衝動に駆られ、思わず購入してしまったんですよね。この辺りは、以前のコリングス特集でも軽く触れていたかと思います。 個人的な感想ですが、このトラディショナル・シリーズの衝撃はかなりのもので、マーティンスタイルのギターということであれば、これさえあれば足りないものは自分の技術だけ、と思わせるほどのものでした。 どこが素晴らしいのかと言われると、具体的な言葉で表すのが難しかったりもするのですが、様々な要素がかなりのハイレベルな状態にまで高められたバランス型のギターと言えるのではないかと考えています。 言いかえると、弾き手の様々な要求に応えてくれるギターといったところですかね。本当にあとは技術を磨くだけで、いかようにも使える万能型のギターなのです。 ブログを初めてから、かれこれ8年ほど色々なギターを弾いてきましたが、ギターを弾けば弾くほど、こういったバランス型のギターを好むようになってきている気がします。 バランス型というと、近年モノのマーティンの名器と言われるローレンス・ジュバーモデル(OM-18LJC)を思い浮かべる方も多いかもしれませんが、それとの違いがこのコリングスとの最大の違いかもしれません。 それは音の立ち上がりの早さです。粒立ちの良さ、分離の良さといった表現でも良いかもしれません。とにかく、一音一音が明確で、分離感、音程感が素晴らしいのです。 音の立ち上がりを良くしすぎると、ストローク時の音のまとまり感が出にくいのですが、この難しいバランスを精度の高い設計と製作技術で両立できているのがコリングスのOMと言うわけです。まさに、フィンガーでもストロークでも使えるギターと言うわけですね。 ジュバーモデルも、フィンガーでもストロークでも使いやすいギターとは言われていますが、全体的にコンプレッションをかけたような印象(振動を制御しているイメージ)で、どちらかというとストローク寄りに作られている印象なんですよね。 ただ、このOM1Tを購入して失敗したなと思う点もありまして…。 ローズウッドのOM2HTとマホガニーのOM1Tを揃えてしまったわけ...
マーティンのアコースティックギターの話題を中心に、マホガニーの魅力について語るブログです。