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【売却済】 メイドイン御茶ノ水「Hobo's Works OM-18 SB」を坂崎幸之助さんがお買い上げ!!

以前、日本を代表する個人製作家である中島馨氏のカオルギターをアルフィーの坂崎さんが購入したという記事を書きましたが、、、 今回は、 私のブログでも強く推している「Hobo's Works」のギターをご購入されたという情報が入りましたので、記事にしてみました。 このホーボーズ・ワークスですが、お茶の水の楽器店「Hobo's(ホーボーズ)」のクラフトマンである岡健男氏と行武学氏が製作しているオリジナル・ブランドなんですよね。 ぶっちゃけ、普段からリペアや販売で取り扱っているギターの経験値が他の製作家の方とは段違いなこともあり、めちゃくちゃハイレベルなギターを作られているのですが、、、 日々、更なる進化を遂げていることに加え、今回の坂崎さんのお買い上げで更なるお墨付きをいただけたと言えるかもしれませんね。 坂崎さんが選ばれたのは岡さんが作られた「OM-18 SB」でサイドバックにはホンジュラス・マホガニー、トップにはアディロンダック・スプルースが使われたものです。 このブログでも記事にしていましたが、私の友人がオーダーしたOM-18と同一スペックの色違いであり、音の傾向も同じものだと想定されます。 実物の音は聞けていないのですが、実は坂崎さんのラジオで購入後すぐに使われていて、音を聴くことができたりします。 さわりだけですがイエスのRoundabout、Fragile、イーグルスのHotel California、New Kid In Townなどを演奏してくれていて、それが驚きの美音の連続でした。 その中でも特に凄いと思ったのが、サイモン&ガーファンクルのBookendsでして、マホガニーの魅力を遺憾なく発揮してましたね。 番組の中で坂崎さんが「マホガニーのいいところは高音部のリバーブ感」とおっしゃられていましたが、まさにその通りの美しいリバーブ音を聴くことができますよ。 YouTubeでアップしてくれている人がいるので探してみてください。 ちなみに、坂崎さんが以前購入されたカオルギターのOMの兄弟機にあたるドレッドノートですが、現在はアコギ界でも美音で知られる伊藤賢一氏が所有されているそうです。やっぱり、良いギターってことなんですね。買っておけばよかったw

メイドイン御茶ノ水「Hobo's Works」をオーダーする④ 完成編

ついに出来上がりました。 早速、試奏させてもらいましたよ。 で、感想を書こうかと思っていたのですが、 友人のギターですし、 お店との付き合いもありますし、 どうせ褒めるだけになりますので、 あえて音色は語らず、 今回の友人のオーダーで私が ハンドメイドギターについて感じたことを まとめておきたいと思いました。 今回、改めて感じたのは 「ギターをオーダーするって本当に難しい」 ということでした。 私がオーダーするとした場合、 不安に感じる要素としては、 ①製作家の方が、何本くらい作れば その個性を確立できるのか (=自分だけの音を持っているのか) ②本数を作れば作るほど技術は 熟練するはずだが、同時に慣れがでてきたり、 熱意が減ってきたりするのではないか (=製作家のキャリアピークはいつなのか) ③製作家の音の好みは一定ではなく 変化し続けるものであり、また、 設計や構造でも様々なチャレンジをするはずで、 そういった中でどのタイミングで オーダーするのが良いのか ④オーダーするタイミングで、 どれだけ良い材が入手できるのか。 一方で、早くオーダーしないと良い材が さらに枯渇してしまうという問題も。。。 ⑤実は、出来上がってみないと どんな音になるかわからない 製作家が多いのでは?(という疑念) などなど。 経済的にも、時間(寿命)的にも 何本でもオーダーできるわけではないので、 どうしても慎重になってしまいますよね。 それにギターは必ず試奏してから購入すべき と言われますが、完成していないギターを オーダーすることってかなりのギャンブル だと思うのです。 まぁ、あれこれ考えていると、 オーダーなんてできなくなってしまうのですが。 とはいえ、その製作家に何らかの 魅力を感じたからこそ、 オーダーしてみようと考えたわけで、 そう思えた時点で①②③に関しては クリアできているのかもしれませんね。 ただ、たまたまその関心を持った個体が 魅力的だったのか、その製作家が作る ギターに共通している魅力なのかという部分は、 分けて考える必要があります。 そのためには、ある程度の本数を 試奏する必要がでてきますね。 そういうことを踏まえると、 実は最も重要なのは④の材探し なのかもしれません。 良い材はこれからも どんどん消費されていきますし、 木の成長やその後の乾燥なども含めると、 ...

メイドイン御茶ノ水「Hobo's Works」をオーダーする③ 製作編

今回は製作過程の話になります。 私がブログの更新をサボっている間に、 製作が進むこと、進むこと。 製作家の岡さん曰く、 音のイメージが出来上がっているので、 一刻も早く作り上げたかったとのこと。 イメージ通りの音色のギターが できあがるのではないかという 期待感が高まるとともに、 もうちょっと製作過程を 楽しみたかったという思いも・・・。 ただ、本気で過程を 楽しみたいのであれば、 もっと頻繁にお店に足を運ぶだけで 解決できるんですよね。 メイドインお茶の水なので。 お茶の水に 楽器を見に来たついで でもいいですし、 神保町に カレーを食べにきたついででも、 神田に 蕎麦を食べにきたついででも いいんです。 ついでにHobo'sで ギターの弦でも買って帰れば、 お店側も嬉しいでしょうしね。 やはり、自分のギターを オーダーしたからには、 製作過程も含めて楽しみたいですよね。 今回は一気に仕上がってしまった こともあり、 画像をアップすることが メインになってしまいますが、 個人的に興味を持ったのは 岡さんからのブレーシングの説明でした。 ゴールデンエラとかプリウォーと 言われる 1930 年代の仕様でも、 ブレーシングの削り方や、 組み合わせ方など、 加工が微妙に違っているそうで、 その辺りの年式ごとの違いについて 詳しく説明を聞かせていただきました。 この辺りは、ホンモノを 長年見てきた岡さんならではの知見だなと。 また、友人がこだわっていた ネックの形状についても、 ある程度削った段階で 最終確認をさせてもらっていました。 実際には、 この状態から塗装が加わるので、 若干太くはなるのですが、 実際に自分の目で、 そして手で触って確認できたことで、 とても仕上がりに納得しているようでした。 後は塗装をして、完成を待つのみです。 楽しみですねー。

メイドイン御茶ノ水「Hobo's Works」をオーダーする②  材選び編

今回はみんな大好き「材」選びです。 自分の目で見て、自分の手で触って、 完成した時の音をイメージしながら材を選ぶ。 これはオーダーした人だけが楽しむことが できる至福の時間ですよね。 この材選びについても、 メイドインお茶の水 ならではの魅力に気づきました。 普通、ギターをオーダーする場合、 オーダーすると決めた時点での在庫の中から 材を選ばなくてはいけませんよね。 納得のいく材がなかったとしても 「やっぱり、注文やめます」とはなかなか 言える雰囲気ではありません。 でも、メイドインお茶の水の場合だと、 ふらっと楽器を見に来たついでに、 たまたま良い材が入荷していれば、 そのタイミングでオーダーできるわけです。 まるで楽器を選ぶように、 材を選ぶことができる。 これって、画期的なことだと思いませんか? これは製作者側にもメリットがあって、 普通はどんなオーダーが来るかわからないから、 様々なバリエーションの材を確保しておく 必要があるわけです。 材の選択肢が少ないと、そもそもオーダーが 来ないかもしれませんからね。 そして、在庫をたくさん抱えると言うことは、 いつか売れ残った材を使わないといけない日が 必ずやってきます。 ギター作りも商売ですからね。 でも、せっかくオーダーするのであれば、 残り物ではなく、自分自身で納得して選んだ 材でギターを作りたいですよね。 また個人ではなく、店舗としてギターを 製作しているということで、 いろいろメリットもあるようです。 良い材の入手経路は企業秘密、 トップシークレットなわけですが、 国内外を問わず、メーカーや個人製作家と 繋がりがあることで、様々な入手経路を 確保できているようです。 今回、「良いマホガニーがありますよ」と 紹介された材は、国内某所にて 40 年以上も 自然乾燥された最上級のものだったと 聞いています。 以前紹介した 1935 年製の「 Martin 0-17 」でも 感じたことですが、上質のマホガニーからは 驚くほど素晴らしい音色を奏でますからね。 トップ材についても、 海外のトップルシアから 入手した 最上級のアディロンダックスプルースを 選んでいます。 製作家の岡さんから、この材の特性について 丁寧な説明をしていただき、友人も納得して 材を選ぶことが できたようです。 我々素人が材を選ぶ際には、どうして...

メイドイン御茶ノ水「Hobo's Works」をオーダーする①  出会い編

  今回の友人のオーダーですが、 ことの始まりは この Hobo's Works OM-18 Spureme (岡健男) との出会いからだったんですよね。 これがとにかく凄くて、 ヴィンテージ的な音の抜け感や、 楽器全体が振動しているかのような 心地良さが圧倒的なのです。 メリルやジュリアス・ボージャスなど、 いわゆる巨匠と言われる人たちのギターも たくさん弾いてきましたが、 この感覚は岡さんのギターがピカイチです。 ギターの仕様も紹介しておきましょうね。 トップは最高グレードの アディロンダックスプルース、 サイドバックはホンジュラスマホガニーの 組み合わせ。 こだわりポイントとしては、 オリジナルのマーティンの OM と同様に ネックの補強にはエボニーロッドが 使われていることでしょうか。 エボニーロッドということでは、 以前良い音だと記事を書いたこともある Martin OM-18 Authentic にも 使われていましたね。 鉄製の T バー・ロッドや SQ ロッド と 比べると軽さのためなのか、 木材ならではの振動特性なのか、 なぜか新品の状態でも ヴィンテージの ような鳴りを 感じることができるんですよね。 オリジナルOMの仕様から 意図的に 変えているのは、 X ブレーシングの位置を ブリッジ側に 寄せていることです。 リアシフトなどと呼ばれたりもしますね。 リアシフトですが、 本家マーティンでは 1939 年以降に採用されました。 ブレーシング位置を変えることで、 太いスチール弦を張れるように 強度をあげたという説もありますが、 当時の音楽の流行に合わせ、 歌物に 使いやすいようにコードの響きに まとまり感を出すことも 目的のひとつ だったのではないかと 推測しています。 では、なぜ、今回あえて変えたのか。 岡さんいわく、そこには明確な狙いがあり、 一般的にはフィンガー向きと言われる OM ではありますが、ストローク時の音の まとまり感を出したりだとか、和音の響き などで出したい音のイメージがあったようです。 そのバランスを実現するにはリアシフトだと。 実際に弾いてみると、 その狙い通りの仕上がりとなっていて、 ストロークでもフィンガーでも使える バランスに仕上げられているんですよね。 ちょっとありきたりな表現なので もう少し 突っ込んだ表...

メイドイン御茶ノ水「Hobo's Works」のハンドメイドギター

  これは凄かった。「Hobo's Works OM-42(岡健男)」 なんと、このコロナのご時世に、 友人がハンドメイドギターを オーダーするということで、 早速、記事にさせて頂くことにしました。 今回のオーダーは、 皆さんお馴染みのお茶の水(小川町)の Hobo's さんになります。 岡さん、行武さんの二人のクラフトマンが 楽器の街、メイドイン御茶ノ水をコンセプトに 作り上げるギターです。 いやー、楽しみですね。 しかし、です。 記事を書く上でどうしても問題点が。 いつもお世話になっていることもあり、 どうしても忖度してしまう部分が 出てしまうと思うんですよね。 いや、どう考えても忖度しちゃいますよね。 そう言った意味でも、 良い悪いなどの主観的な感想は控え、 出来るだけ客観的に見て、 友人がなぜこの Hobo's Works を選んだのか について語っていければと思います。 友人と話し合い、オーダーするにあたった 理由を整理してみたので、書き出してみます。 ① リペアマンとしての経験値 まず、素人の私が リペアマンとして お二人の腕が良いとか悪いとか 表現するのは避けたいと思います。 また、 Hobo's ではプロのミュージシャンの 顧客が多いことも知っています。 が、だからと言ってリペアマンとして 優れているとは限らないので、 これも客観的な要素だとは言い切れません。 では何をもって二人が優秀と考えたのか。 それは、 同一の店舗にて 長年のキャリアがあり、 さらに継続して 顧客がついていること (増え続けていること)、 これこそが リペアマンの技術や信頼度を 示す 何よりの指標ではないかと。 そしてリペアした本数だけ、 様々なギターに直接触れて来た 事実が あるわけです。 圧倒的な経験値の量、 これは他の製作家と比べても 大きな メリットではないでしょうか。 海外に目を向けても、 ビル・コリングス、 ジム・メリル、 ジュリアス・ボージャス、 ジョン・グレーベンなど、 世界的に認められている製作家をみても リペアマン経験者は多いですよね。 ② 豊富な接客経験 工房は店舗にありますので、 岡さん、行武さんはギター製作や リペアの仕事だけではなく、 時には接客も行っています。 接客では、顧客の求めているギターを いかに的確に理解し、...