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4月, 2016の投稿を表示しています

はじめてのネックリセット(サドル&弦高調整)②

サドルは、弦の振動をギター本体に伝える非常に重要な部分です。 ただ、、、 ネットを見ていると、象牙、牛骨、TUSQなど、素材にこだわっている人は多いのですが、サドルの高さにこだわりを持っている人は少ないなと感じているんですよね。 もちろん、弾きやすさを重視して、弦高をどれくらい下げたかという記事は見かけますが、『音色』という観点で語られている記事はほとんど見かけません。 フィンガースタイルでは低い方が弾きやすいというのも理解できますが、サドルを下げ過ぎてしまい、鳴らなくなってしまったギターを見ると、ちょっと悲しい気持ちになるんですよね。 特に、ヴィンテージが好きな私にとっては、やはりあの『音』が魅力なわけですからね。 演奏性も重要ですが、それ以上に、そのギターが持つポテンシャルを最大限に引き出してあげたいと思うわけです。 十分なサドルの高さがあるギターを弾くと、力強さがあり、気持よい箱鳴りを感じることができます。 これは感覚や経験則で書いていますが、物理学的にも証明できるそうですね。 簡単に言ってしまうと、弦の振動効率が向上するそうです。 振動効率が上がることで、弦の振動をボディにしっかりと伝えることができるようになるわけですね。 つまり、、、 サドルを上げると箱鳴りが強まり、下げると箱鳴りが弱まるので、相対的に弦鳴りが出てきます。 箱鳴りが強まれば、ボディによって音が増幅され、ダイナミックレンジがひろがってきます。 一方、弦鳴りが強まると、ダイナミックレンジは減り、コンプレッサーをかけたように、低音から高音、1弦から6弦までが全体的に均一なバランスになっていきます。 アンプを通す場合は、むしろその方が音色をコントロールしやすいということもあるかもしれませんね。 でも、私の場合は「生音」にこだわりたいと考えていますからね。 しっかりとサドルの高さを出して、箱鳴りを引き出せるセッティングになるよう依頼したいと思います。 それでは、リペアに出してきます!!!

はじめてのネックリセット(サドル&弦高調整)①

限界まで削られたサドル 昨年は念願だった、ヴィンテージのアディロントップの「Martin 00-18」を手に入れることができたのですが、ひとつ問題がありました。 それは、サドルの高さです。 画像を見て頂けるとわかるのですが、もうギリギリの低さまで、サドルが削られています。 一般的には、経年変化によってネックが起きてくると、サドルを削って弦高を調整していきます。 でも、これ以上削れないというところまで、サドルを下げてしまった場合、そこから さらにネックが起きてしまうと、ネックリセットが必要になります。 私の00-18の場合、弦高には問題はなかったのですが、これ以上、調整するにはネックリセットするしかない状態となっていました。 ネックリセットは、リペアマンの技術も重要ですし、お値段もかなりかかるので、できれば避けたいリペアです(自腹でやる場合は)。 ということもあって、いつもであれば購入は見送るコンディションだったんですよね。 でも、貴重なアディロントップということと、サドルが低いのにも関わらず、やけに鳴りがよかったことから、ポテンシャルの高さを感じたんですよね。 というわけで、思い切って、ネックリセットすることを前提で購入してみたのです。 そして、ネックリセットの際には、サドルも作り直すことになりますので、トータルとしてどのようにセッティングすべきかについても考えてみたいなと思います。 せっかく、プロのリペアマンに調整をお願いしますからね。 自分にあったセッティングとは何なのか、少し考えてみたいと思います。

ギタリスト向けのオーディオを考える④

現在の私の愛器「ADAM A5X」 オーディオシステムがPCとFireface/Babyfaceという組み合わせになったことで、 机の上もすっきりして満足していたのですが、 CDプレイヤーがなくなることで、ひとつ問題がでてきました。 それは、、 今までは特に意識することなく、CDプレイヤーとセットで置いていたアンプの存在です。 CDプレイヤーがあると気になりませんでしたが、いざなくなると、アンプのためだけに場所を取られてしまうのもなんだかなぁと思うようになりました。 しかも、わざわざ高いラックや、インシュレーターまで揃えていましたからね。 今回は、机の上だけでオーディオシステムを完結させることがテーマなので、なおさらです。 というところで、登場したのがアクティブスピーカーでした。 簡単に言ってしまうと、アンプ内蔵のスピーカーのことで、 これまたピュアオーディオの世界からは邪道とされているシロモノです。 レコーディングスタジオではモニタースピーカーとして使われることが多く、個人的にも、 ちょうど、宅録用の機器を探していたということもあり、興味を持っていたところでした。 そんなとき、RME社のFirefaceと出会ったように、これまた「ピュアオーディオとしても使える」ほどの高品質なアクティブスピーカーと巡り合うことができたんですよね。 それは、Adam Audio GmbHのスピーカーでした。 RME社と同じく、比較的新しいメーカーで、1998年にベルリンで創業されています。 「スピーカー界におけるノーベル賞ものの発明?」と称されるハイルドライバーという技術を取り入れたARTツイーターを武器に、世界的にも高い評価を得ています。 このARTツイーターは、可聴帯域を超える50KHzまでをフラットな位相特性でカバーしているそうで、カタログスペックを見るだけでも、その性能の高さがわかりますね。 そして、あの「アビーロードスタジオ」での採用を機に、一気に知名度があがったようです。 音作りは、いわゆるモニター系といわれるもの。 モニター系とはいっても様々な個性があるのですが、このアダムの特徴は、圧倒的な解像度とスピード感にあります。 私が購入したのは、ミッドレンジのA5Xというモデルですが、こ