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1月, 2017の投稿を表示しています

ローズウッドの全種別がワシントン条約で規制対象に!!

少し古い話題ですが、、、 ワシントン条約の改訂によりローズウッドの全種別が規制対象になってしまいましたというお話です。 ワシントン条約と言うと、ギタリスト的には、ハカランダの輸出制限で有名ですよね。 マホガニー党の私は、あまり興味をもっていなかったのですが(笑)、 今年に入ってすでに影響が出始めているようです。 何に影響が出ているのかと言うと、、、それは「海外からの仕入れ」です。 お店の人の話では、ファクトリー系もルシア系も関係なく、輸入に遅れ等が出ているようです(クロサワくらいの規模の楽器屋さんであれば影響はないのかもしれませんが)。 ワシントン条約で規制されたとはいえ、正式な手続きさえ行えば問題はないのですが、、、 その手続きを行う役所が込み合っていたり、とりあえず様子見をしておこうという業者もいたりして、なかなか手間取っているそうです。 しかも、、、 輸出入にかかる手間が増えてしまうので、人件費の増加が避けられませんからね。 規模の小さいお店ですと、コスト増と人手不足で経営の致命傷になりかねません。 楽器の輸入代行をしていたお店では閉店してしまったところもあるとか。。。 マホガニーのD-18なら影響ないかなと思いきや、1950年代以降などのブリッジや指盤にローズウッドが使われているモデルは条約に引っかかってしまいますからね。 影響は多岐にわたります。 ただ個人的には、、、 こういった情報をもとに、いたずらに材の枯渇を煽るのはどうかなーと思ったりしています。 業者の方やルシアの方と話をしていると感じるのですが、実はギター用の材って十分な量が流通しているのではないかと思うんですよね(少なくとも私が生きている間くらいは)。 ちょっと前まで稀少とわれていたハカランダもアディロンダックスプルースも、あるところにはありますからね。 もちろん、お金さえ払えば、、、ですけどね。 それに、一生かけても使いきれないくらいのストックがあるルシアの方もいらっしゃいます。 もちろん、マーティンやギブソンくらいの規模のファクトリーが取り扱うほどの量のことではないですよ。 あくまでもルシアもの(年に数十本程度作るハンドメイドギター)に限った話です。 それに、本当に枯渇してるのは良質なマホガ

村治佳織さんの、ラプソディ・ジャパンを聴く。

『Rhapsody Japan(通常版)』のジャケット。 村治佳織さん。 私的には、テレビ東京の「タモリの音楽は世界だ」やYOUNG GUITAR誌に連載していたころから、長いこと追いかけているギタリストですね。 とは言っても、それほど筋金入りのファンということでもないのですが、それでも、良い時も、悪い時も、応援し続けてきたと自分では思っています。 自分と年齢が近いこともあり、不思議と親近感がわくんですよね。 村治さんが頑張っていると、自分も頑張らねばと思ったり。。。 そんな村治さんが、5年ぶりのニューアルバムをリリースしたというお話です。 日本トップクラスのクラシックギタリストに対して、大変失礼な言い方になってしまうのですが、この作品を聴いた私の第一印象は、、、 「この人、こんなにギターを歌わせることができたんだ!」 ということでした。 かれこれ20年以上聴き続けているわけですが、これほどまでの感動ははじめてでした。 それくらい、この作品には歌心があるのです。 また、なにか吹っ切れたような自由さがであったり、演奏には躍動感や生命力も満ち溢れていて、今までの作品とは違うと感じさせる何かがあるのです。 もちろん、2013年の休養宣言後、復帰第一弾ということもあって、そういった先入観がないわけではありませんが。 是非、1998年に録音された「カヴァティーナ」(同名タイトルの『Cavatina』に収録)と、本作ラストに収録された演奏を聴き比べて下さい。 大袈裟な表現かもしれませんが、彼女の人間としての成長や、音楽性の広がり、深まりを演奏から感じ取れるはずです。 そしてこのアルバムは『コユンババ』、この一曲に尽きます。 イタリア人のギター演奏家、作曲家であるカルロ・ドメニコーニによって書かれたこのオリエンタルな楽曲を圧巻のスケールと多彩な音色で表現しています。 また、村治佳織といえばロマニリョスというイメージがありますが、『原点に帰る』という意味を込めて、この曲ではデビュー時に使っていたポール・ジェイ・コブソンを使っています。 やはり、何か強い思いがあるんですね。 思えば(通常版の)ジャケット写真も、今までの作品とは異なり、どこか彼女の強い意志や、決意のようなものを感じさせます