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たまにはローズの話でも「Martin D-28(1958年製)」③

残念なことに、、、 マホガニー好きの私としては、ハカランダの木目を見ても全く感じるものはないのですが(笑) 一応、バックの画像もアップしておきます。 よくハカランダとローズウッドの違いが話題になりますが、実際のところはどうなのですかね。 個人的な見解としては、少なくとも弾き手にとっては、確実に違いは感じられると思います。 あえて違いを言うならば、、、 私なりの表現としては、雑味のなさとか、低音の沈み込む深さが違うと言ったりしますが、、、 こんな曖昧な表現でしか伝えられないくらいの差と言ってしまえば、それまでなのかもしれません。 もちろん、全く同じ仕様のローズウッドとハカランダの二本かあれば、弾き比べたり、聴き比べれば差異は見いだせるとは思いますよ。 でも、一本だけ聞いて材を当てるとか、 ひっかけで、二本ともハカランダのギターを用意された場合に、そのことを正しく指摘できるのかと言うと、それは難しいのではないかと。 ましてや、録音された音を聞いただけで、その材を当てることは不可能ではないでしょうか。 ということもあり、、、 確実に差異はあるものの、これを差異と呼ぶかは個人の考え方次第かなと。 もちろん、生音で聞けば違いはわかるかもしれませんが、、、 むしろそれよりも、マーティンであれば年代ごとの音色の特徴であったり、ルシアものであればその個性の方が、ハカランダとローズウッドの違いよりも大きいと私は考えています。 つまり、使われている材が同じであれば、40年代も、50年代も、60年代も音が同じということはなく、それ以上に設計や作り方が違っていて、その差の方が材の個性を上回っているわけです。 となると、ハカランダとローズの差って一体何?とマホガニー好きは思ってしまうのですが。 ただ、間違いないことは、50年代のD-28は本当に素晴らしいということだけですかね。

たまにはローズの話でも「Martin D-28(1958年製)」②

50年代のドレッドノートを一言で例えると「暴れん坊」という表現が相応しいかなと考えています。 ピッキングした時のエッジ感、Style 28らしい圧倒的な音圧と硬質さ、などなど。 まさにロックなテイストですね。 もちろん、セッティングの良いものであれば、各弦のバランスが取れている個体もありますが、、、 それぞれの弦が主張しまくるこの音色こそが、個人的には50年代らしいなと感じます。 ちなみにこの個体は、バランス型のD-28で、本当にD-28が好きな人からすると、低音の出方や、直線的に音が飛び出していくような感覚が控えめで、ちょっと物足りないかもしれません。 でも、この辺りがマホガニー好きが選ぶローズのポイントなのかもしれないと思ったりもします。 このD-28は1958年製ですので、トップ材はシトカスプルースです。 アディロンの音色が好きな私ではありますが、 50年代のD-28にとっては、むしろバランスという意味ではシトカスプルースの方が好みだったりします。 50年代らしい荒々しいバランスをシトカスプルースが適度に抑え、うまくコントロールしてくれているような気がするんです。 と言うのも、トップ材にレアなアディロンダックスプルースが使われている50年代ものも弾いたことがあるのですが、、、 それが凄まじい暴れん坊だったんですよね(笑) 良質なハカランダのサイドバックが音をロスすることなく跳ね返し、それをパワフルなアディロントップがより増幅させるようなイメージでしょうか。 もちろん、それはそれでとても魅力的なんですけどね。 とは言っても、 同じくアディロントップが使われているプリウォーのD-28を弾くと、圧倒的な音色のバランスに驚かされてしまうわけですが。 プリウォーとは一体何なのですかね。 でも、50年代にはプリウォーにはない面白さは確実にあるわけで。 というわけで、なんとなく50年代のD-28の特徴と魅力を感じてもらえたでしょうか?