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マホガニー図鑑「Martin D-18(1953年製)」④

ギター内部の画像です。 50年代ですので、ノンスキャロップブレーシングですね。 ノンスキャロップについてこのブログでは、まとまりのある音だとか、芯のある音だとかと言った表現を使ってきましたが、、、 スキャロップ、ノンスキャロップの音について最近感じているのは、音の指向性というか、広がり方に差が結構あるんだなと思ったりしています。 ドレッドノートのようにトップの面積が大きくなると、その特徴がよりわかりやすくなりますね。 ただ、ギターを選ぶ際に注意してもらいたいなということがあります。 それは、個体差の問題です。 ノンスキャロップの場合、基本的にブレーシングの削り方は同じです。 ですので、力木を貼り付ける位置だけで音が決まってしまうはずなのです。 となると、何らかの器具は使っているのでしょうが、この年代であれば間違いなく人が貼り付けているわけです。 さらには、異なる特性を持つ木材を使っているわけですからね。 絶対に、個体差の問題は避けられないわけです。 ましてや、マーティンの様なファクトリーものだと、ルシアもののように時間をかけて、一台、一台を調整することもできませんからね。 スキャロップの削り具合や、トップの板厚の調整で音を調整できればいいのでしょうが、この年代のマーティンがどこまできっちり作り込まれていたかは微妙なところではないかと。 でも、悲観する必要はありません。 ルシアものとは違い、マーティンの場合だと、同じスペックの個体数が数千、数万とありますからね。 当然、外れのギターもあるわけですが、当りのギターに関しても、ルシアーものとは比にならないくらいの本数が実在すると思うんですよね。 そう言った中から、自分に合った個体を探し出す、、、まさに、ヴィンテージギターの醍醐味と言えるのではないでしょうか。 また、個体差だけではなく、スペックの同じ50年代の前半と後半でも、音作りが違ってくるので、その差を楽しむのも良いかもしれませんね。 ヴィンテージって面白いですよ。