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鷲見さんの工房訪問 その③

壁一面に保管されたギターの型、型、型。 まず驚いたのは「 ギターの型の多さ 」でした。 きっと、たくさんのお客さんからの要望に応えているうちに、 これほどまでの種類の型が揃ったのでしょうね。 これは、顧客からの 鷲見ギターへの信頼の高さ を物語っているなと感じました。 そして、鷲見さんの尽きることのないギターへの探究心が そうさせているのだろうなとも思いました。 また「 素材の豊富さ 」にも驚かされましたね。 工房の近くで保管されているのですが、木に書かれた購入日のメモを見る限り、 丁寧にじっくりと自然乾燥させている ようでした。 なるほど、だから 鷲見ギターは新品でも音が良い んですね。 また、十分に乾燥させることで、木材も変形しにくくなるので、 トラブルが少なく、丈夫で長持ちするギター ができるのだなと。 まだまだ乾燥に時間がかかるようですが、 コア、アフリカンブラックウッド、マダガスカルローズ、ホンジュラスマホガニーなど、 書ききれないくらいの素晴らしい材を保有されていました。 特に、アフリカンブラックウッドには自信ありとのことでした。 というよりも、自慢のアフリカンブラックウッドを使って、 もっとたくさんギターを作ってみたいというご様子でした(笑) 何本か試奏させて頂いたギターもどれも素晴らしくて、 とても良い経験をさせて頂きました。 特に、奥様のために作られたという インディアンローズウッドのシングルオーは驚きの音色でした。 10年であそこまでのビンテージ感を出せるなんで、本当に凄いなと。 鷲見さん、いろいろとありがとうございました。またお邪魔させて下さい!

鷲見さんの工房訪問 その②

調整前の「S-00MC(2014年製」 知らなかったのですが、、、 木材と同様、 牛骨で作られているナットやサドルも、変化する んだそうです。 この「S-00MC」もサドルが抜きにくくなるくらい膨張していました。 そのため、弦高調整で高さを削るだけではなく、 少しだけ細身になるように調整していましたね。 こうすることで、ジャストすぎるものよりも 弦の振動をナチュラルにボディに伝えることができる とのことです。 サドルの高さを調整中 そしてナット側も丁寧に調整していきます。 ナットの角度は音質に影響を与えますが、 鷲見ギターの全てを知り尽くしている鷲見さんだけに、 長年の経験と勘に基づいて、最適な角度に削り出していきます。 自分の作ったギターのどこをどう変えると、 どういう音になるのか、イメージがあるんですね。 逆に、自分が作っていないギターはどうしたらいいか 全くわからないと言われていましたが(笑) サドルの細さも調整中 これだけの調整で、かなりの変化があったので驚きました。 まず、サドルを削り、トラスロッドを調整したので、 弦高が下がり、フィンガー向けのギターに生まれかわりました 。 しかし、サドルを削って弦高を下げると、弦のテンションが弱くなるので、 ボディの鳴りまで弱くなってしまうのではないかと心配していたのですが、 それは大きな間違いでした。 ナットの角度、トラスロッドでの調整 ナット側の角度を調整することで弦のテンションを保ち、 サドルを細身にすることで震度の伝達をスムーズにして、 なんと「 ボディの箱鳴りを増幅 」させてしまったのです。 これにより、プレーン弦の固さも取れて音は柔らかくなり、 バランスが向上しました。まさにリクエスト通りの調整です! ギターは、木工技術だけではなく、 そのギターの個性・特性を知り尽くしていないと、 適切なリペアはできないのだなと、改めて感心させられました。

鷲見さんの工房訪問 その①

上田駅前の真田幸村像。11月なのに只今の気温は9度(^_^;) 長野県にある鷲見工房にお邪魔してきました。 直前に、白馬村での地震もあり、影響を心配していたのですが、 上田周辺では被害はなかったようですね。安心しました。 ただ、あいにくの雨で、11月なのにお昼時になっても気温は9度。 雪にならなかっただけマシですが、それでもかなり寒かったです。 今回の目的は、友人が今年6月に購入した 鷲見工房の「S-00MC」の調整のためでした(詳細は コチラ )。 ハンドクラフトギターフェスに出展されていたギターということもあって、 汎用的なセッティングになっていたんですね。 そのため、フィンガー向きのセッティングに直してもらいたいことと、 半年経って問題が出ていないかを確認して頂きました。 鷲見さんの工房。工具や設備がとても充実していました。 鷲見さんとは、上田駅での待ち合わせ。 オススメの蕎麦屋、上田城を経由しつつ、鷲見さんの工房へと向かいました。 途中の車の中で、鷲見ギターの感想や、フィンガー向けにセッティングして欲しいこと、 音色をもう少し柔らかくして欲しいことをお伝えしました。 後で聞いた話ですが、ギターを見る前に、この時点で今どのような音なのか、 どう調整すべきなのか、鷲見さんの頭の中にはイメージができていたようです。 流石ですね! 調整方法はとてもシンプルで、 サドル、ナット、トラスロッドの調整だけだったのですが、 この当たり前とも思える調整だけで、どれだけ音が変わるのでしょうか。

ハンドクラフトギターフェス 2014に行ってきました(後編)。

SUMI工房 S-00MC 「 ハンドクラフトギターフェス2014に行ってきました。 」の続編です。 試奏をして、とても気になっていたアコギがありました。 それは、SUMI工房さんの「S-00MC」、「S-00LM(ラージサウンドホール)」と、Sakata Guitarsさんの「CW-28B」です。 でも、フェスの会場は盛り上がっていますからね。 残念ながら、アコギの音色をしっかり確認できるような環境ではないんです。 ということもあって、いつか静かな環境で試奏してみたいなと思っていたんですよね。 ある日、友人と楽器屋巡りをしていた時のことです。 本当に偶然なのですが、そのお気に入りのアコギ達と再び出会ってしまったのです。 それは「S-00MC」、「CW-28B」です。 「S-00LM」も他店に入荷されたようなのですが、すぐに売れてしまったそうです。 やはり、いいアコギは足が早いですね。 というわけで、思いっきり試奏してきましたよというお話です。 まず、SUMI工房の「S-00MC」ですが、やはり素晴らしいアコギでした。 トップの赤蝦夷松とサイドバックのホンジュラスマホガニーの相性が良く、マホガニーらしい温かい音色が秀逸でした。 また、ダブルオーサイズということもあって、レスポンスが良く、自分の思い通りにギターが反応してくれます。 派手さはありませんが、素材と設計と作りの良さが揃った素晴らしいアコギだと思いました。 そして自分的に衝撃だったのが、Sakata Guitarsの「CW-28B」でした。 深く沈みこむ低音に、濁りのない美しい高音に思わず絶句。 以前から評判は聞いていましたが、マスターグレードのアディロン・トップと、プレミアムグレードのハカランダ・サイドバックを使って作られた坂田ギターが、これほどまで凄いとは。 今まで、ビンテージも含め、ハカランダのアコギは何本も弾いたことがありましたが、新品の状態でこれだけの音が出るものははじめてでした。 とその時、、、 店員さんが、まだ店頭に出していなかったハカランダの「00-28B」を私にそーっと手渡したんですよね。 というわけで、友人宅にはSUMI工房の「S-00MC」が、、、 そして私の家にはSak...