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7月, 2014の投稿を表示しています

国内ルシアーが作るハンドメイドギターついて考える。

Sakata Guitars 00-28B (Brazilian rosewood) とあるクラシックギター専門店にて。 店員さんとギター談義をしている中で、 海外ルシアーものと、国内ルシアーものの違い について話題になりました。  店員さん曰く、昔はギターをどうやって作っているのかさえ、わからなかったと。 だから分解して調べて、似たものまでは作れるようにはなった。 でも、 肝心な部分でノウハウが足りていなかったから 、音までは近づけることができなかったと。 今では、簡単に詳細な情報が手に入るようになり、技術力も上がった 。 だから、国内ルシアーでも素晴らしいアコギが作れるようになりましたよと。 クラシックギターの話ではありますが、きっとアコギも一緒なんだろうなと思いました。 特に、私の好きなマーティンに限定した場合、マーティンの基本的な設計というのは、既に広く知られているわけです。 となると、それを自分の理想の音に近づけるために、どのような素材を選ぶのか、どのようにチューニングするのか、そして、どのルシアーを選ぶのかが重要になってきます。 マーティン系のルシアーでは、ジム・メリルやジュリアス・ボージャスが有名です。 でも、二人とも海外のルシアーですので、コミュニケーションを取るのは難しいですよね。 そして二人には、マーティンの黄金期と言われる1930年代のギターを再現するといった明確なポリシーがあります。 そのため、私が音や形を注文する余地はなく、もう決まった音、形があるわけです。  その点、 日本人のルシアーですと、直接話をしたり、演奏を聴いてもらったりして、音のイメージを共有したり、細かい仕様まで注文することができます 。 さらには、 直接、工房までお邪魔すれば、木材を自分で選ぶこともできます 。 これは絶対に面白いはずだと思ったわけです。 というわけで、思い切って注文してみようと。  注文にあたって、いろいろなルシアーを研究しているうちに、驚愕の事実を知りました。 なんと、先日衝動買いしたSakata Guitarsさんでは、「 幻のキューバンマホガニー 」を取り扱っていたのです。 ↓↓↓ 「 赤い黄金マホガニー 」 マホ好きの私としては、これ

岸部眞明さんのライブに行ってきました。

岸部眞明さんのインストアライブ@恵比寿ドルフィンギターズに行ってきました。 いわゆるソロギターと言われるジャンルにも、いろいろなスタイルがありますが、岸部さんの場合は、演奏も良いのですが、それよりも圧倒的な楽曲の質の高さが凄い! 今日演奏したものでは「昭和ロマン」、「花」、「雨降る窓辺で」など、歌心溢れまくりです(笑) 当日は、それらに加え、ビートルズのカバーや、次回作に収録予定という新曲を織り交ぜた約2時間の構成でした。 日本的でちょっとレトロな旋律や、オープンチューニングによる独創的な響きなど、随所に岸部さんらしさが感じられ、とても楽しめました。 そして、岸部さんと言えば「Water Road」ですよね。 群馬県在住のルシアー「増田明夫」さんの作品で、トップはジャーマンスプールース、サイドバックにはマダガスカルローズウッドが使われています。 私はハカランダのものを試奏したことがありますが、普通にストロークするだけだと、癖の少ない上質なアコギという印象なんですよね。 それが、オープンチューニングに変え、指で爪弾くと、音が化けるんです。 単音の魅力で聞かせるギターというよりは、6本の弦の絶妙なバランスで聞かせるギターですかね。 フィンガースタイルには最適だと思いました。

ショートスケールのアコギについて考える その①

ショートスケールの「000-18GE(2006年)」 以前からアコギについて、考えていたことがありました。 それは、、、 「 ショートスケールのアコギが、ソロギターに向いているのではないか 」ということです。 私の演奏が下手なせいもあるのですが、、、 ドレッドノートやOMといったロングスケール(645mm)のアコギでソロギターを演奏すると、どうしても低音が強く出過ぎてしまい、 メロディラインが埋もれてしまう んですよね。 特に、私の好きなマーティン系でロングスケールのものだと、構造上、どうしても低音が強く出てしまうんです。 でも、ショートスケール(632mm)のアコギに持ち替えると、同じ弾き方をしていても、音のバランスが変わってきます。 「 低音は抑えられ、自然とメロディラインが浮き出てくる 」のです。 倍音は減ってしまいますが、その分、 ひとつひとつの音がくっきり明確になります 。 これって「 メロディラインが重要なソロギターに向いているんじゃないか 」と思ったわけです。 もちろん、ショートスケールのアコギが、全てのソロギターに適しているわけではありません。 そして、変則チューニングが必要な場合に、弦のテンションが足りなくなることもあるかもしれません。 でも、楽曲や演奏方法によっては、このショートスケールの強みを活用できるのではないかと思うわけです。 まあ、演奏技術さえあれば、ドレッドノートでも上手くコントロールして、何でも弾きこなせるのでしょうが。 ショートスケールでのソロギターについては、今後も研究していきたいなと思っています。

ハンドクラフトギターフェス 2014に行ってきました(後編)。

SUMI工房 S-00MC 「 ハンドクラフトギターフェス2014に行ってきました。 」の続編です。 試奏をして、とても気になっていたアコギがありました。 それは、SUMI工房さんの「S-00MC」、「S-00LM(ラージサウンドホール)」と、Sakata Guitarsさんの「CW-28B」です。 でも、フェスの会場は盛り上がっていますからね。 残念ながら、アコギの音色をしっかり確認できるような環境ではないんです。 ということもあって、いつか静かな環境で試奏してみたいなと思っていたんですよね。 ある日、友人と楽器屋巡りをしていた時のことです。 本当に偶然なのですが、そのお気に入りのアコギ達と再び出会ってしまったのです。 それは「S-00MC」、「CW-28B」です。 「S-00LM」も他店に入荷されたようなのですが、すぐに売れてしまったそうです。 やはり、いいアコギは足が早いですね。 というわけで、思いっきり試奏してきましたよというお話です。 まず、SUMI工房の「S-00MC」ですが、やはり素晴らしいアコギでした。 トップの赤蝦夷松とサイドバックのホンジュラスマホガニーの相性が良く、マホガニーらしい温かい音色が秀逸でした。 また、ダブルオーサイズということもあって、レスポンスが良く、自分の思い通りにギターが反応してくれます。 派手さはありませんが、素材と設計と作りの良さが揃った素晴らしいアコギだと思いました。 そして自分的に衝撃だったのが、Sakata Guitarsの「CW-28B」でした。 深く沈みこむ低音に、濁りのない美しい高音に思わず絶句。 以前から評判は聞いていましたが、マスターグレードのアディロン・トップと、プレミアムグレードのハカランダ・サイドバックを使って作られた坂田ギターが、これほどまで凄いとは。 今まで、ビンテージも含め、ハカランダのアコギは何本も弾いたことがありましたが、新品の状態でこれだけの音が出るものははじめてでした。 とその時、、、 店員さんが、まだ店頭に出していなかったハカランダの「00-28B」を私にそーっと手渡したんですよね。 というわけで、友人宅にはSUMI工房の「S-00MC」が、、、 そして私の家にはSak