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岸部眞明さんのオンライン・ライブ&国産OEMアコギの実力について

  ソロギターの世界でも、オンライン配信が定着しつつありますね。先週末はイケベ楽器さんのイベントで、岸部眞明さんのインストアライブがありました。 渋谷に行けば「生キシベ様」を拝むこともできたのですが、台風の影響による悪天候もあり、私はオンラインで失礼しました。 今回は、中国のギターメーカーNaga Guitars主催のイベントで、ギタリストの岸部眞明さんと、Water Roadのルシアである増田さんがゲストとして呼ばれていました。 Naga Guitarsは「リーズナブルでプレイヤーがいつも最高のパフォーマンスを発揮できるクオリティと美しい音色を備えたギター」を製作することをコンセプトとしているようですね。 今回は特に、増田さんが設計し、中国の工場にて作られたHana Series(岸部さんのシグネチャー・モデル)を中心にした販促イベントだったようです。 Naga Guitarは中国のメーカーで中国の工場での製作ではありますが、Hana Seriesという視点で見るとWater Roadを中国の工場でOEMで作りました的な位置付けですかね。廉価版のWater Roadとも言えるかもしれません。 ※OEMとは、Original Equipment Manufacturingの略語で、委託者のブランドで製品を生産することを言います。 肝心の音色ですが、岸部さん自身はエフェクトで音を作るスタイルですので、ライブの動画で見る限りではいつも通りの岸部サウンドに仕上がっていましたね。 またライブの前にはWater Roadの増田さんが材や設計について語っている動画もアップされてますので、興味のある方は是非ご覧になってください。 で、今日、実は語りたいと思っていたのはこのライブの話ではなく、最近OEMのギターが増えてきていますよね、というお話だったりします。 OEMなんかで良いギターが作れるのか?と疑問に思う方もいらっしゃるとは思いますが、エレキギターのフジゲンさんなどと同じで、実は品質がとても良かったりするんですよね。 アコギで言うと、例えば三木楽器さん主導のギブソン系のCreek、マーティン系のSeagull by M.Shiozaki、ドルフィンギターさんのSwitch、Greven Japanなど。詳しいことは話しませんが、これらはいずれも国内の製作所のOEMなん...

杢目と音にこだわるマホガニー考察

アコースティック・ギター・ブック 42号 マホガニー特有の甘さはありながらも、、、 澄んだ高域、まとまりのあるレンジ感、飛び散らない豊かな倍音を感じさせてくれるギターがある。 これは、先日発売されたアコースティック・ギター・ブック 42号からの引用ですが、マホガニーのギターの魅力をうまく表現できていますよね。 しかし、、、 「杢目と音にこだわるマホガニー考察」というマニアックな特集にどれだけ需要があるのですかね(笑) とは言っても、定期的に同じようなマホガニーの特集は組まれたりしているので、 意外と人気があるのかもしれませんね。 そんな中で今回のポイントは、業界内でも屈指の木材フェチとして知られる、ウォーターロードの増田 明夫さんのインタビューです。 増田さん語録を簡単にまとめると、、、 ワシントン条約で、マホガニーの規制が厳しくなり、輸入が難しくなってしまった 良質なマホガニーは既に枯渇しており、むしろ希少材と言われていたハカランダの方が入手しやすい その代替材として、アフリカン・マホガニーが使われているが、それはマホガニーではない 雑誌の中でも色々なホンジュラス・マホガニーが紹介されているが、どれも硬さも音色も異なる といった感じです。 増田さんが仰られると、説得力がありますね。 そして実は私、以前、増田さんとマホガニーについてお話させて頂く機会があったんですよね。 その時は、増田さんはこう仰られていました。 「私はマホガニーが好きなんですよ。でも、マホガニーのギターの注文はなかなか入らなくて。でも、良い材はたくさんありますよ」 きっと今回掲載されていたもののことだったのかなと思いました。 どれも試してみたい、美しい杢目ですよね。 マホガニー好きの方は、是非、ご一読を!

岸部眞明さんのライブに行ってきました。

M-Factoryのプリアンプと、LexiconのリバーブLXP-1 岸部眞明さんのインストアライブ@恵比寿ドルフィンギターズに行ってきました。 岸部さんのライブは昨年の夏以来ですかね。 「 岸部眞明さんのライブに行ってきました(2014年) 」 平日にも関わらず、満席でしたので、やはり人気は高いですね。 最近は、中国などで、かなり大規模なライブもされているようですからね。 ライブは二部構成で、一部は岸部さんの名曲&カバー、二部は出る出るいってなかなか出ないニューアルバムからの楽曲でした。 新作は、今までの作品以上に、バラエティに富んだ楽曲が揃っていたので、とても楽しみだなと思いました。 また、岸部さんの楽曲を再録したもの&ピアノアレンジの二枚組の作品を出す企画などもあるようで、これまた楽しみですね。 個人的には、最近、機材関連がとても気になっていて、いろいろチェックをして帰ってきたのでした。 機材関連の話はまたの機会にでも。 いつもよりも、Lexicon LXP-1のリバーブ加減が少なかったので、それが岸部さんのトレンドなのかわかりませんが、Water Roadの素に近い音を聞けてちょっと得した気がしました。

ハンドクラフトギターフェス 2015に行ってきました(前夜祭②)

4.WATER ROAD 増田明夫 (群馬県) 岸部眞明さんの使用で有名ですね。 WATER ROADというと、ハカランダというイメージがあったのですが、これはマホガニーのモデルでした。 「トラトラトラ」がコンセプトだそうで(笑)、トップにはトラ目のジャーマンスプルース、ピックガードにもトラ目の美しいマホガニーが使われていました。 これは装飾を抑え、価格を抑えたモデルだそうですが、シックな感じが逆に高級感を醸し出しているようにさえ感じられました。 終了後、トップ材やサイドバック材の考え方など、いろいろなお話が聞けてとても勉強になりました。 ソロギターでのマホガニーということでは、最有力の一本になるかもしれません。 音のバランス、演奏性、芸術性が揃った、本当に素晴らしいギターでした。 5.SEAGULL 塩崎雅亮 (愛媛県) 巨匠、塩崎さんです。 今回のギターは、1938年のMartin D-18を31/32サイズで作ったものでした。 この31/32サイズですが、身長180cmの人が持つドレッドノートを身長174cmの人が持った場合の比率に換算したサイズだそうです。 つまり、大きくて弾きにくいドレッドノートを日本人サイズに作ったギターというわけですね。 ブレーシングも、オリジナルのサイズを忠実に縮小しているんだそうです。 また、スケールはショートスケールよりも短いサイズだそうですが、弦のテンションが下がらないように調整しているそうです。 トップは赤蝦夷松、サイドバックはマホガニー。 音はマーティンですね(笑) ⑥SUGI CRAFT 杉田健司 (富山県) 仕様がとにかくマニアックで、正直、記憶しきれませんでした(笑) 詳しくはフェスで確認して頂くとして、、、 サイズはだいたいトリプルオーくらいだそうです。 トップがジャーマンスプルースに、サイドバックがホンジュラスローズウッド。 ネックの塗装や、カッタウェイ、装飾などなど、こだわりが入りまくってますね。 音の分離、粒立ち、素晴らしかったです。 とても独創的なギターで、手工ギターマニアから愛されているのも納得です。 そして、いよいよ明日は本編のフェスですね!

岸部眞明さんのライブに行ってきました。

岸部眞明さんのインストアライブ@恵比寿ドルフィンギターズに行ってきました。 いわゆるソロギターと言われるジャンルにも、いろいろなスタイルがありますが、岸部さんの場合は、演奏も良いのですが、それよりも圧倒的な楽曲の質の高さが凄い! 今日演奏したものでは「昭和ロマン」、「花」、「雨降る窓辺で」など、歌心溢れまくりです(笑) 当日は、それらに加え、ビートルズのカバーや、次回作に収録予定という新曲を織り交ぜた約2時間の構成でした。 日本的でちょっとレトロな旋律や、オープンチューニングによる独創的な響きなど、随所に岸部さんらしさが感じられ、とても楽しめました。 そして、岸部さんと言えば「Water Road」ですよね。 群馬県在住のルシアー「増田明夫」さんの作品で、トップはジャーマンスプールース、サイドバックにはマダガスカルローズウッドが使われています。 私はハカランダのものを試奏したことがありますが、普通にストロークするだけだと、癖の少ない上質なアコギという印象なんですよね。 それが、オープンチューニングに変え、指で爪弾くと、音が化けるんです。 単音の魅力で聞かせるギターというよりは、6本の弦の絶妙なバランスで聞かせるギターですかね。 フィンガースタイルには最適だと思いました。