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たまにはローズの話でも「Martin D-28(1958年製)」④

ボディ内部の画像です。 50年代ですので、ブレーシングはもちろん、ノンスキャロップですね。 スキャロップブレーシングが主流となっている昨今、、、 ノンスキャロップでしか出せない芯のある音色は、この年代のヴィンテージならではの魅力ですね。 ブリッジプレートは、もちろんメイプル。 ブリッジプレートはあまり話題にはあがりませんが、、、 マーティンが69年にサイドバックの材をハカランダからローズウッドに移行する際、合わせて、メイプルからローズウッドに仕様変更された部位です。 弦の振動をトップに伝える部位であり、音に直接的な影響を与えることから、侮れない部位だと考えています。 音の振動効率的にはもっと良い材はあるのでしょうが、、、 弦のボールエンド部分が直接あたる部分ということもあり、割れにくさなども考慮して、戦前からメイプルが使われているようです。 また、同じ年代のD-18では、指板やブリッジにハカランダが使われていますが、D-28の場合はプリウォーの頃から継続してエボニーを採用しています。 Style 28らしい重量感のある金属的な響きや、直線的な音の広がりを出すために、エボニーの方が適していると判断されたのでしょうか。 一方、エボニーからハカランダに仕様変更されたStyle 18は、マホガニーが持つ特性をさらに活かすよう、軽やかさや柔らかさが加えられているように感じます。 一般的に言われている、いわゆるStyle 18らしさ、Style 28らしさというのは、この年代に作り上げられたサウンドイメージなのかなと思ったりもしています。 プリウォーのStyle 18とStyle 28についても思うところはあるのですが、またの機会にでも。