ブレーシングは、もちろん、スキャロップブレーシング。
トップ材には鳴りにくいマホガニーが使われていますが、、、
スキャロップ仕様であること、そして熟成されたプリウォーヴィンテージということもあって、下手なスプルーストップのギターよりも、良く鳴ります。
これなら、フィンガースタイルのソロギターでも十分に使えるなといった印象です。
特に高音域に関しては、突き抜けるような、それでいて柔らかで美しい音色を奏でてくれます。
もちろん、倍音は少ないのですが、この澄んだ高音域というのは、上質なオールマホでなくては出せない音色だと思います。
そして、ブリッジプレートにはメイプルではなく、ハカランダが使われていますね。
また個人的には、オールマホのギターではピッキングのタッチが重要だと考えています。
というのも、優しく弾くと、とても美しい音色を出すことができるし、
強く弾くと、オールマホ特有の帯域の狭さがでてきて、コンプレスがかかったような独特の泥臭さのような音になります。
この音色が、ブルースやラグタイムに合うとされている理由ですね。
つまり、よいオールマホは、弾き方次第で、多彩な表現力をもったギターと言えると思います。
ちなみに、マーティンではこの「Style 17」以外でも、オールマホのギターがあります。
それは「Style 15」ですね。
同じオールマホということもあり、見た目も似ているのですが、いくつか違いがあるので、まとめておきますね。
一番わかりやすいのは、ポジションマークですかね。
Style 17は、「5、7、9、12、14フレット」にありますが、Style 15は「5、7、9、12フレット」にあり、さらにはダブルドットがありません。
またフレット数も、Style 17は20フレットまであるのに対し、Style 15では19フレットまでしかありません。
ちなみに、1940~1943年までに作られた0-15では、べっ甲柄のヘッドプレートが使われていたりします。
マホガニーは個体差の大きい材ですので、是非、たくさん試奏して、よいオールマホのギターと巡り合ってほしいなと思います。
プリウォーやゴールデンエラと呼ばれる時期の中では、もっとも手に入れやすい価格帯のモデルですので、いつかゴールデンエラを!と思われている方には、強くオススメしたいところです。
是非是非、上質なマホガニーの魅力に触れてください!