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Martin D-18 (1952年) とKen Oya Model-J (2008) |
昨年に引き続き、伊藤賢一@近江楽堂(新宿オペラシティ)に行ってきました。
ライブではなく「リサイタル」としているあたりにも、伊藤さんのコダワリが感じられますね。
会場は100人程度のキャパですが、昨年に引き続き満員御礼。
いかに、伊藤さんの音楽、
そしてアコースティックギターの生音を求めている人が多いかということがわかります。
今回は、いつものハウザー、大屋に加え、1952年製のMartin D-18が使われていました。
このリサイタルでは、毎回、ゲストが参加することになっているそうです。
今回のゲストは、クラシックギタリストの垂石雅俊さん。
伊藤さんの同窓生だそうです。
垂石さんは、埼玉で音楽教室「ギター&エアスト」を主宰されており、自身のCDも多数リリースするなど、ギタリスト業界の中では、かなり稼いでいる部類ではないかと(笑)
もちろん、、、
全日本ギターコンクール、ギター音楽大賞アンサンブル部門での優勝、
ドイツに渡欧し、クラシックギターをアレクサンダー・セルゲイ・ラミレス氏、アコースティックギターをドン・ロス氏に師事するなど、実績・実力も十分なギタリストです。
「伊藤君とは1ミリも趣味が合わない」など、ゲスト出演とは思えないMCで会場を沸かしていましたが、会場は同窓生でなくてはだせない、やさしい雰囲気で包まれていました。
使用ギターは、ガットが「Kazuo Sato」、スティールはローデンでした。
肝心のリサイタルの内容ですが、、、
「はじめて手に入れたまともなギターがMartin D-18だった」
というMCから演奏された、少年時代をイメージした楽曲のメドレーが良かったです。
使用ギターはもちろん、1952年製のD-18。
マホガニーのやさしい音色と、会場の美しい残響音で、なんだかとても感傷的な気持ちになってしまいました。
また、伊藤さんの定番曲ソリチュードの二重奏が素晴らしかったですね。
いつもはソロでの演奏ですが、垂石さんが二重奏にアレンジしたのだそうです。
伊藤さんが大屋ギター、垂石さんが伊藤さんのD-18を使って演奏していたのですが、アレンジもさることながら、2本のギターの音色が絶妙。
鋭い響きの大屋ギターと、やわらかくて澄みきったD-18のハーモニーが絶妙でした。
次のアルバムに収録されるとのことなので、とても楽しみです。
生身の演奏家が、たった一人でステージに立ち、会場の生音の響きを感じながらタッチを変えていく。
ギターのサウンドホールの向きを変えるだけでも、観客に届く音が変わってしまうシビアさ。
そんな緊張感漂う会場の中で、響き渡るアコースティックギターの美しい音色。
そして1952年製のD-18(笑)
是非、多くの人に体験してもらいたいなと思います。
伊藤さん曰く「来年も7月15日に会場を予約してしまった」とのことなので、興味のある方は是非。
来年は16時スタートなので、ご注意くださいとのことでした(笑)