メリルを選択する上でのもうひとつのポイント。
それは、マーティンのハンドメイドギターであるオーセンティックを選ぶのか、メリルを選ぶのかといった選択です。
新品、中古ともに、価格はそれほど変わりませんからね。
余計に難しいです。
簡単に言ってしまうと、スペックとしての再現性はオーセンティックが優り、音色としての再現性はメリルが優るといったところでしょうか。
本当は、本物のプリウォーを購入できれば済むのですが、値段も高いし、コンディションの良いものにはなかなか巡り合えるものでもないですからね。
ということもあり、感が方は人それぞれなので、とりあえず私がメリルを選んだ理由でも書いておきたいと思います。
私がメリルを選んだ理由、それは「音」です。
まずオーセンティックですが、ヴィンテージサウンドの追求という観点では不十分だと感じています。
もちろん、作り方の再現性は、オーセンティックが優っていますので、長い年月をかけて弾き込めば、極上のヴィンテージサウンドになるのかもしれません、、、
が、これから80年間も弾き込むほど、長生きできませんからね(笑)
そしてこれには、楽器の設計思想にも深くかかわってきますね。
80年以上弾き込まれたヴィンテージサウンドを目指すのか、もしくは1930年代当時に鳴っていたであろう新品状態での音を目指すのかといった違いです。
もちろんメリルは、80年以上弾き込まれたヴィンテージサウンドを新品の状態で鳴らせるよう、設計されているわけですが。
加えてメリルには、ゴールデンエラ期の再現に加えて、メリル独自の感性が感じられるんですよね。
この感性が好みであれば、今後、マーティンの復刻系の優れたルシアが現れた場合でも、差別化できるのではないかと考えました。
つまりポイントは、「ヴィンテージサウンドの再現」と「他のルシアとの差別化」ですね。
つまり、どちらが優れているとか、劣っているということではなく、私の場合は、あくまでもヴィンテージサウンドを追求しているメリルを選択したというわけです。