まずはトップ材から。
以前、アディロントップの「Martin 00-18(1953年製)」をご紹介しましたが、それと比べると、、、
やはり、ドレッドノートのようにサイズが大きくなると、アディロントップの特性がより引き出されてきますね。
同じ50年代のシトカスプルースのD-18と比べても、音量が大きく、音が前面に飛んでいく感じが爽快で、気持ちがいいです。
ただし、同じアディロントップでもいわゆるゴールデンエラ期のプリウォーのものと比べると、響きをコントロールしきれていない印象も受けます。
きっと、プリウォーのギターは、黄金期の職人たちの手によって、スキャロップの加減や、トップ材の厚み、そしてブレーシングの位置など、絶妙な調整がなされていたのでしょう。
また、少し太めの戦前仕様のネックも響きをコントロールする上での重要な要素なのかもしれませんね。
ヴィンテージですので、個体差はかなり大きく、あくまでも傾向としての話ではありますが、、、
今まで弾き比べてきた経験からは、50年代のヴィンテージに関しては、アディロンよりもシトカスプルーストップの方が音色的にはまとまりがあり、バランスが良く感じることが多いです。
そういったことを踏まえると、50年代のギターはその時の標準仕様であるシトカスプルースを使う前提として設計されていたものなのかなと思ったりもするのですが。
とは言え、このアディロントップの爆発的な破壊力は、まさにドレッドノートならではの魅力を増幅してくれていて、完璧に好みのやつですね。