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赤ラベルとしてはなかなかのセッティング |
この「FG-180」を弾いて驚きました。
というのも、同じ年代の下手なマーティンよりも鳴ってしまったからです。
もちろん、そんな訳がないと思われる方も多いとは思います。
でも、良い音というのは個人の主観が入りますが、単純に鳴りという観点であれば客観的に判断することができますからね。
間違いありません。
そして合板であるのにも関わらず、サウンドにはしっかりとマホガニーの質感が残っているんです。
しかもそれは、紛れもないヴィンテージ・マホガニーの質感です。
今まで弾いてきた赤ラベルとは何が違うのかなと考えてみました。
それは、セッティングの違いだということに気が付きました。
この個体では、十分なサドルの高さを残しつつも、弦高を下げることで、鳴りの良さと、高い演奏性を両立することができているのです。
具体的には、12フレット上で1弦側が2.1ミリ、6弦側が2.6ミリという素晴らしいセッティングですね。
これならば、現代的なフィンガースタイルでも十分に使うことができます。
もちろん、この赤ラベルはジャパン・ヴィンテージとして過大評価されている部分はあるとは思いますよ。
それでも、音にも深みやキレのようなものは間違いなく感じられますし、合板でもヴィンテージ・サウンドに進化することを証明してくれています。
個人的には、レスポンスが良く、クセのない素直な音がでるので、打田十紀夫さんが演奏されるようなラグタイムやカントリーブルースに合うと思います。