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「サムピックはじめました」39歳からの本格アコースティックギター

今、実験中のサムピック達。 ミュートの次に取り掛かったのが「サムピック」でした。 昨年は「ソロ・ギターのしらべ」の南澤先生スタイルに挑戦していたこともあり、クラシックギターのような「 爪で弾くスタイル 」の練習をしていました。 関連記事 ↓↓↓ 「 ネイルとピック 」 でも、ラグタイムやギャロッピングといった打田先生スタイルでは、爪だけで演奏するのは難しいんですよね。 なぜかというと、必須テクニックであるミュートをするには「 右手の側面をサドルに固定 」する必要があるからです。 関連記事 ↓↓↓ 「 低音弦のミュートで深みを出す 」 すると、 右手の自由度が減ってしまう ので、親指の角度がつけられず、 ピッキングしにくくなる のです。 かなり爪を伸ばせば対応できるかもしれませんが、自爪派の私としては、強度が落ちてすぐに割れてしまいそうで怖いです。 また、 ピッキング位置がブリッジ寄りになる ため、今まで以上に 強くピッキングする必要がでてきます 。 というわけで、サムピックをはじめてみたというわけです。 とりあえず良さそうなものをいくつか集めてみましたので、しばらく使用してみて、レビューしたいと思います。 ・本鼈甲 ・TAB Special ・アラスカピック ・山崎まさよし ・Fred Kelly(Delrin Slick Pick) ・etc... <関連記事> 「サムピックはじめました」39歳からの本格アコースティックギター 「サムピックに求めるもの」39歳からの本格アコースティックギター 「TABスペシャル」39歳からの本格アコースティックギター 「フレッドケリーのスリムピック」39歳からの本格アコースティックギター 「鼈甲サムピック」39歳からの本格アコースティックギター

ヴィンテージのマーティンを考える('60年代編)

'60年代の丸いヘッド形状(友人から拝借) オールマイティーで優等生な'50年代 に比べ、 '60年代は問題児 だと考えています。 なぜかというと、経験則ですが、 個体差がやけに大きい ように感じているからです。 これがハカランダの音?と思わせる地味な「D-28」があったり、マホガニーとは思えないほどヌケの悪い「D-18」があったり。 こういったギターが、あと10年したら今の'50年代と同じ音がでるかというと、絶対、出ないと思うんです。 ということもあって、気になって調べてみました。 音色に影響を与えそうなものだけをピックアップしてみると、、、 ・1964年:ネックの仕込み角度が変更 ・1965年:埋め込み式のショートサドルに変更 ・1967年:SQネック(スクエアロッド)に変更 ・1968年:ブリッジプレートをローズウッドに変更 ・1969年:ブリッジプレートの面積拡張 これだけの仕様変更があると、‘60年代と一括りにできないことがわかります。 またリペアの方々にお話を伺うと、マーティンでは '60年代中頃からニカワからタイトボンドへ移行しはじめた そうです。 ニカワに関しては、近年、 ヴィンテージサウンドの肝 として再評価されていますので、こだわりたいポイントですよね。 音色の傾向としては、 '50年代と比べて線は細くなり、アタック感がマイルドになってくるので、ストローク向けの音作り に変わってきます。 それでも '60年代前半であれば、音の芯や太さも残っていますし、外見上のスペックも'50年代と同じ です。 相場も'50年代よりも割安ですので、鳴りの良い'60年代を見つけることができればコストパフォーマンスは高いですね。 また、根強い人気を誇るSQネックのグリップ感や音色が好みであれば、ブリッジプレートにメイプルが使われている1967~1968年のものをおすすめしたいです。 抜群のコストパフォーマンス、それが'60年代の魅力だと思います 。

ヴィンテージのマーティンを考える('50年代編)

'50年代の四角いヘッド形状(友人から拝借) 夢のプリウォーを手に入れるよりも現実的で、コンディションの良いものが多い'50年代。 まさに 「理想的なヴィンテージ」 と言えるのではないでしょうか。 実際、使われている材も良質なものが多いですし、ヘッドの形状やロングサドル、そしてロゴに至るまで、'50年代ならではの仕様も魅力的です。 ですが、私が'50年代を押したい理由は、何よりもその 「音」 なんですよね。 近年のオーセンティックシリーズやゴールデンエラシリーズも素晴らしいギターだと思います。 作りも良いですし、良質で厳選された材が使われています。 でも、マホガニーに関しては 「経年変化」 に優るものはありません。 半世紀以上の時を経て、ゆっくりと自然乾燥し、弾き込まれることで熟成されたマホガニーは、他の何物にも代えられない魅力的な音色を奏でます。 近年ものとの違いを見せつけられる 密度のある低音、透明感溢れる高音域、弾き手の思い通りに反応してくれるレスポンスなどなど。 いずれも ヴィンテージのマホガニーでなくては味わえないもの です。 また、ノンスキャロップに、細身のネック(ナット幅42ミリのVシェイプネック)といった'50年代ならではの仕様も貴重です。 というのも、'30年代の仕様はオーセンティックやゴールデンエラで再現されていますが、'50年代の仕様を入手するにはカスタムオーダーしか方法がありません。 それに、 '50年代ならではの音の太さと、フィンガーでもフラットピックでも使えるバランスの良さは、まさにオールマイティーな存在だと思います 。 ノンスキャロップの堅牢性に加え、材も十分に乾燥していますので、反りや歪みに悩まされるリスクも低いです。 いつかプリウォーを手にすることがあっても仕様が違いますし、 普段使いもできるヴィンテージ ということで差別化ができますからね。 持っていても決して損しないヴィンテージ、それが'50年代だと私は考えます。

コリングス、お前もか。

Collingsのプライスリスト(2015/2/15) 2015年2月15日付で、コリングスが値上げされました。 マホガニーのドレッドやOMが、税別で700,000円になるそうです。 さらに、トップをアディロンダックスプルースにすると185,000円アップ。 さらにさらに、ヴァーニッシュフィニッシュにすると370,000円アップ。 これに消費税が乗ると、、、 以前の試奏で、コリングスの素晴らしさと、塗装が音色に与える影響の大きさを学んだだけに、いつかはヴァーニッシュが欲しいと思っていたんですけどね。 過去記事 ↓↓↓ 「Collings」弾き逃げツアー敢行!塗装の重要性を学ぶ。 為替も円安に振れていますし、妥当な価格設定なのかもしれませんが、なかなか厳しいものがあります。 中古相場も、新品価格につられて上昇してしまうかもしれません。 こうなってくると俄然面白くなってくるのが、国内のハンドメイドギターですよね。 値上げの続くマーティンやコリングスといったファクトリーメイドのギターに比べて、割安感が出てきます。 決して安いものではありませんが、50万円前後から、一生もののハンドメイドギターを手に入れることができますからね。 好みの素材を選び、自分にあった仕様を決め、ハンドメイドで作り上げられるギター。 ルシアーさんとの会話や、音色のイメージあわせもなど楽しい時間だったりしますよね。 これもまた趣味としてのアコギの楽しみ方のひとつだと思います。 そういえば、今年のハンドメイドクラフト展が5月23日、24日に開催されるそうですね。 とても楽しみではありますが、昨年は衝動買いしてしまった前科があるだけに、ちょっと怖かったりもします(笑)

「低音弦のミュートで深みを出す」39歳からの本格アコースティックギター

今年からはじめた「 39歳からはじめる本格アコースティック・ギター 」。 私が最初に取り掛かったのは「 低音弦のミュートで深みを出す 」でした。 なぜここから始めたのかというと、、、 ミュートは、ラグタイムやギャロッピングスタイルでのフィンガーピッキングにおいて「 音作りやグルーヴ感をだすための必須テクニック 」だからです。 今まで右手の位置は、柔らかくて甘い音を出したければネック寄り、硬くてエッジの効いた音を出したければブリッジ寄りと、出したい音色に合わせて自由に動かしていました。 でも、ミュートをする場合には、 右手側面をブリッジ・サドル上に固定する必要があります 。 すると、弦を弾く位置や右手のフォームが変わってくるんですよね。 ですので、まずはじっくりと、フォーム固めからはじめたいと思ったわけです。 ここでのポイントは、二つです。 まず、 ミュート加減です 。 打田先生のスタイルでは、 音程がわかるくらいのミュート加減 を理想としています。 そのため、弦と手の側面をどれくらい接触させるか、音を出しながら調整していきます。 あまりミュートしすぎると音程がわかりにくくなるので、 サドルの上部をを触れるか触れないかくらい で合わせていきます。 意識しなくても、音色をコントロールしたり、ミュートをしたり戻したりできるようになるまで練習が必要ですね。 次のポイントは、 爪・指と弦の交わる角度 です。 アコギを良い音で鳴らすには、爪・指と弦の角度が 直角に近い方が良い とされています。 でもミュートをすると、右手の側面が固定されてしまうので、 手首を曲げて角度を調整する必要があります 。 悪い角度でピッキングすると、爪への負荷も高くなり、割れやすくなってしまうかもしれません。 あわせて爪の形も、斜めに削ったり、角度を付けるなど工夫が必要ですね。 というわけで、 じっくりフォームを固めをしていきたいと思います 。

エボニーロッドの「OM-18 Authentic」に惹かれる。

「Martin OM-18 Authentic 1933」 エボニーロッドの素朴で明るいキャラクターがあまり好みではない私。 でも、最近、気になっているエボニーロッドがあるのです。 それは「 OM-18 Authentic 1933 」です。 オーセンティックというと、 Tバーロッドの復刻 というイメージがありますね。 でも、このギターには エボニーロッド が使われているのです。 というのも、、、 オリジナルのOM が作られていたのは 1930~33 年ですからね。 まだ、 エボニーロッドが使用されていた時期 なのです。 新品のエボニーロッドはどのような音なのか、興味深いですよね。 というわけで、実際に試奏してきました。 軽やかで、ウッディ―な質感が素晴らしい! そこに、いかにもマーティン!といった 美しい倍音 が乗ってきます。 ロッドが軽い分、サステインは弱くなってしまいますが、 明るいサウンドキャラクター と OMならではのエッジの強さが、とても魅力的です 。 とりあえず、こちらのYouTubeを見て下さい。 ↓↓↓ 「 OM-18 Authentic 1933 」 いやー、新品でこの音には参りました。 今まで、 D-18 Authentic 1937 D-18 Authentic 1939 000-18 Authentic 1937 といったマホガニーのオーセンティックを試奏したことがありますが、 ビンテージ感という意味ではこの「OM-18」が別格ですね 。 きっと、軽量のエボニーロッドの特性が、ギター全体の振動効率をあげて、良い鳴りを引き出しているのだと思います。 これから年月を経ることで、この若いエボニーロッドがどのように成長していくのか、楽しみですね!

ヴィンテージのアディロン・マホを考える その②

アディロントップの「Sakata Guitars 00-28B」 1950~60年代のトップ材は、基本的には シトカスプルース です。 そのため、アディロントップのギターは「 稀に存在 」するレアな存在なのです。 ただ、J-Guitarを丹念にチェックしていると、たま~にですが見かけることがあります。 当然のことながら、人気があるので、良い個体はすぐにHOLDされてしまうのですが。 その際、ちょっと気になっていたことがあります。 それは「 やけに、スモールサイズが多いな 」ということです。 そういえば。。。 昨年の夏に、坂田さんの工房にお邪魔した時のことを思い出しました。 過去記事 ↓↓↓ 坂田ギター(Sakata Guitars) 私がトップ材を選んでいた時のことです。 「 ドレッドノート用になると、良い材は限られてくるんだよね 」 と坂田さんが仰られていたんです。 どういう意味かというと、、、 良い材でも、板のサイズや木目の関係で、 ドレッドノートを作るだけの面積をとれないことがある 。 でも、OMやダブルオーといった小さいサイズであれば、 少ない面積で済むので、良い材の選択肢が増える可能性がある 。 ということです。 もしかすると、当時のマーティン社でも、ドレッドノートサイズで使える材は枯渇してしまったが、 スモールサイズであれば、使えるアディロンが残っていた のではないかと。 この仮説が正しければ、スモールサイズ好きの私にはチャンスが広がります。 そして、1950~60年代以降であれば、値段も落ち着いてきますし、アディロントップであっても、通常のシトカスプルースに少しプレミアが付いた程度ですみます。 というわけで決めました。 1950~60年代のアディロン・マホを手に入れようと!

ヴィンテージのアディロン・マホを考える その①

アディロントップの「Martin D-18GE」 私は、マーティンのゴールデンエラシリーズで、アディロンダックスプルースとマホガニーの魅力を知ってしまいました。 そうなってくると ヴィンテージのアディロン・マホが欲しい! と考えてしまうのが、人間の性というものですよね(笑) ということで、 ヴィ ンテージのアディロン・マホ探し を今年のもうひとつのテーマにしたいと思います。 早速、調査開始です! 伝統的にマーティンでは、トップ材にアディロンダックスプルースを採用していたんですね。 でも、乱伐によってアディロンは枯渇してしまったので、1946年からシトカスプルースを使うようになりました。 つまり、、、 「 ヴィ ンテージのアディロン・マホ=1946年以前のもの 」 ということになります。 その中でも、仕様違いがいくつかあるので、整理してみましょう。 ①「~1934年」   エボニーロッド、スキャロップブレーシング、12Fジョイント、ナット幅46~47ミリ ②「1934~1938年」   Tバーロッド、スキャロップブレーシング、14Fジョイント、ナット幅44.5ミリ ③「1938~1941年」   Tバーロッド、スキャロップブレーシング、14Fジョイント、ナット幅42~43ミリ ④「1941~1944年」   エボニーロッド、スキャロップブレーシング、14Fジョイント、ナット幅42~43ミリ ⑤「1944~1945年」   エボニーロッド、ノンスキャロップブレーシング、14Fジョイント、ナット幅42~43ミリ ⑥「1945~1946年」   Tバーロッド、ノンスキャロップブレーシング、14Fジョイント、ナット幅42~43ミリ などなど。 これ以外にも、ブレーシング位置や、トップ・プレート・ブレイスの有無、ペグやフレットなどの変更もありますね(1945年のTバーは、過渡期ということもあり、諸説あるようです)。 この中で、私がポイントだと考えているのが「 ロッドの材質の違い 」です。 従来、マーティンでは、 木製のエボニーロッド を採用していました。 それが、スチール弦の流行により、ギターに堅牢性が求められるようになって、1934年に採用されたのが 鉄製のTバー...

アコースティックギターの乾燥対策「加湿器」について学ぶ。

マツコの知らない「加湿器」の世界を見る。 ここ最近「 加湿器 」ってブームみたいですね。 なんと、今シーズンだけでも 約200種類 の新製品が作られているそうです。 インフルエンザの予防や、肌の乾燥対策として使われています。 でも、私たちが気になるのは、、、 乾燥によるアコギのトップの割れや、ネックの反り、フレットバリ ですよね。 湿度の目安としては、、、 インフルエンザにかかりにくいのは湿度50%以上 、 ギターに良いとされる湿度も50%程度 とされています。 つまり、加湿器を正しく使えば、ギターにも、健康にも良いわけですね。 これを使わない手はありません! 大きく分けると、超音波式、気化式、ハイブリッド式、スチーム式の4タイプがあるそうです。 傾向としては、加湿力が強いほど、電気代もかかるようですね。 無精者の私には、お手入れ頻度も重要だったりします。 番組で紹介された加湿器はこちら ↓↓↓ 「 マツコの知らない世界 」 でも、ギターは急激な湿度の変化を嫌いますからね。 ゆっくり加湿ができ、常時稼働していても電気料金の安い、超音波式か気化式が家庭でのアコギの湿度管理に向いているなと思いました。 そして、勉強になったのは、設置場所とお手入れの必要性です。 エアコンの風が直接当たる場所は、あまりよろしくないようで。 というのも、加湿器が誤検知して過剰に加湿しようとしてしまうのだそうです。 おすすめはエアコンの真下だそうです。 誤検知を避け、部屋全体に湿度を循環させることができるとのことです。 また、お手入れをしなくては、カビや菌を室内にまき散らすことになってしまうそうですね。 冬場の乾燥は、夏場の高温多湿よりもギターに致命的なダメージを与えるので、注意しないといけません。 ちなみに、洗濯したバスタオルなどを室内干しするだけでも、気化式の加湿器と同じ効果が期待できます。 何も対策をされていない方は、ここからはじめてみてはいかがでしょうか。

今年の目標「39歳からの本格アコースティック・ギター」

あけましておめでとうございます。 突然ですが、実は私、今年で「 39歳 」になるんです。 そして、偶然ですが、昨年、こんな本が発売されたんですよね。 「 39歳からの本格アコースティック・ギター 」 私が心の師と仰いでいる 打田十紀夫 さんの著です。 私が39歳になる直前に、このようなタイトルの本が発売されるとは。。。 騙されたと思って…というと打田さんに失礼かもしれませんが、 リアルに39歳なる私が 、この本を真面目に取り組んで、 どこまで弾けるようになるのか、試してみたい と思いました。 ただ、さすがにこの年になると、学生の頃のような集中力はありませんし、まとまった練習時間を確保することも難しかったりします。 それでも、社会に出ていろいろな経験を積んだ今だからこそ、学生の頃よりも、もっと効率的に学べることもあるんじゃないかと思うのです。 調べてみると「39歳」にあまり深い理由はなさそうなのですが(笑)、これも何かの縁ではないかというところで、 今年はこの一冊をじっくり取り組んでみたい なと考えています。 本年もよろしくお願い致します。