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アディロントップの「Martin D-18GE」 |
私は、マーティンのゴールデンエラシリーズで、アディロンダックスプルースとマホガニーの魅力を知ってしまいました。
そうなってくるとヴィンテージのアディロン・マホが欲しい!と考えてしまうのが、人間の性というものですよね(笑)
ということで、ヴィンテージのアディロン・マホ探しを今年のもうひとつのテーマにしたいと思います。
早速、調査開始です!
伝統的にマーティンでは、トップ材にアディロンダックスプルースを採用していたんですね。
でも、乱伐によってアディロンは枯渇してしまったので、1946年からシトカスプルースを使うようになりました。
つまり、、、
「ヴィンテージのアディロン・マホ=1946年以前のもの」
ということになります。
その中でも、仕様違いがいくつかあるので、整理してみましょう。
①「~1934年」
エボニーロッド、スキャロップブレーシング、12Fジョイント、ナット幅46~47ミリ
②「1934~1938年」
Tバーロッド、スキャロップブレーシング、14Fジョイント、ナット幅44.5ミリ
③「1938~1941年」
Tバーロッド、スキャロップブレーシング、14Fジョイント、ナット幅42~43ミリ
④「1941~1944年」
エボニーロッド、スキャロップブレーシング、14Fジョイント、ナット幅42~43ミリ
⑤「1944~1945年」
エボニーロッド、ノンスキャロップブレーシング、14Fジョイント、ナット幅42~43ミリ
⑥「1945~1946年」
Tバーロッド、ノンスキャロップブレーシング、14Fジョイント、ナット幅42~43ミリ
などなど。
これ以外にも、ブレーシング位置や、トップ・プレート・ブレイスの有無、ペグやフレットなどの変更もありますね(1945年のTバーは、過渡期ということもあり、諸説あるようです)。
この中で、私がポイントだと考えているのが「ロッドの材質の違い」です。
従来、マーティンでは、木製のエボニーロッドを採用していました。
それが、スチール弦の流行により、ギターに堅牢性が求められるようになって、1934年に採用されたのが鉄製のTバーロッドでした。
でも、戦時中は鉄が使えなくなってしまったので、エボニーで代替していたこともありました。
そして、終戦に伴い、Tバーロッドが復活するわけです。
肝心の音質への影響ですが、、、
エボニーロッドは、木製ならではの軽さが特徴ですので、ウッディ―で素朴な音色が魅力です。
ネック全体が振動するかのような独特な鳴りが気持ちいいですね。
一方、鉄製のTバーロッドは、重量がありますので、全体的に引き締まった質感になります。
そして、サステインは伸び、高音には艶が乗り、低音には重量感が加わります。
個人的には、エボニーロッドのウッディーで軽快な音色よりも、重厚感のあるTバーが好みですね。
となると、、、
②③⑥といった極めて限られた期間のものを探さなくてはなりません。
でも、②③はまさにゴールデンエラ真っ只中で、滅多にお目にかかれるものではありません。
⑥であれば、なんとか、、、
とは思いますが、製造されている期間も短く、製造本数も少ないですし、値段も決して安くはありません。
といった時に、素晴らしい裏ワザがあることを知りました。
それは「1950~60年代のアディロントップ」です。