モリダイラ楽器のM’s Spaceにて行われた打田十紀夫氏とミッシェル・オーモン氏のライブに行ってきました。ミッシェル氏はフランス人のギタリストで、2010年以来の2回目の来日だそうです。まずは打田氏が演奏し、その後、ミッシェル氏、二人のセッションという構成でした。
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開演前のステージの様子 |
ヨーロッパ系のソロギターを見るのは初めてだったので、どんな演奏をするのか、とても興味深かったのですが、思っていたよりもオーソドックスなスタイルでした。ヨーロッパ系ということでイメージしていたクラシカルな感じでもなく、ちょっと気取ってボサノバを演奏するわけでもなく、色々な音楽の要素が混ざり合っているような感じでした。そういえば、パリってアメリカと並ぶ「人種のるつぼ」と言われているんですよね。そういった影響もあるのかもしれません。
なかなかつかみどころがない演奏に感じられたのですが、ふと、これって澤野工房さんでリリースされているようなヨーロピアンジャズに通じるものがあるのではないかと思いました。黒人的なフィーリングは皆無で、適度なポップさと、とても洗練された楽曲と、ちょっとお洒落な演奏が魅力なんですよね。このちょっとお洒落な感覚というのも、フランス人らしさなのかなと。
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左:打田氏のシグネーチャーモデル「SC-123U」、右:ミッシェル氏のLAG |
ミッシェル氏が使用していたのはLAGというメーカーのギターです。日本ではあまり見かけませんが、1978年に設立されたフランスでは大手の楽器メーカーだそうです。ローズウッド系で、太くて芯のはっきりした音色で、個人的には、ソロギターよりも、リードに合うギターだと感じました。二人のセッションでは、打田氏をバックに、素晴らしいリードプレイを聞かせてくれました。