私はスチール弦のアコースティックギター専門なわけですが、いつも不思議に感じることがあります。
それは、なぜアコースティックギターの人は、クラシックギターから学ばないのかと言うことです。
では、クラシックギターはいつできたのでしょうかね。
いつから、どこからをギターと呼ぶかは難しいのですが、16世紀のビウエラがルーツとする説があります。
また、演奏と言う観点では、、、
教則で定番のアグアド、ソル、ジュリアーニ、カルリ、カルカッシは18世紀後半から19世紀初頭にかけて活躍していました。
つまり、少なくともクラシックギターの歴史は100~200年はあるわけです。
ここで得られた知見を活用しない手はないと思うのですが、いかがでしょうか。
そんな時にオススメの本がこれ。
「クラシックギターQ&A 52人のプロが答える164問」
クラシックギターに関わる164の質問に、日本で活躍する代表的プロ・ギタリスト、ギター製作家52人が回答すると言うもの。
完売していた「最新版ギター読本上達のためのQ&A」の改定新版だそうです。
正直、昔、受験勉強で使った一問一答形式になっていて、とても読みにくいです(笑)
が、読みやすくて内容の薄い本とは異なり、かなり濃いです。
そんな中でも気になるテーマをいくつかご紹介したいなと。
まずはフォームから。
「右足に乗せるか、左足にのせるか」
よく議論になりますが、クラシックギタリストの中島晴美さんは、左足乗せにする利点をこう語っています。
・左手のポジション移動を容易にする
・右手上腕部を緊張させず、自由度を高める
なるほど。
それと、高度な曲を弾くには左足乗せの方がいいとも言っていますね。
これはギターを演奏をするにあたり、理にかなったフォームなのでしょう。
それでもアコースティックギター界隈では、どちらがいいのかという議論が続いています。
どうしてなのでしょうかね。
そんな中で私が前から思っていたことを文書にしてくれていた部分が、ありました。
「崩していた方が弾きやすい(右足乗せ)というのは、崩していない構え(左足乗せ)で何かしっくりこない部分があるのでは」
と言った部分です。
つまり、左足乗せだと弾きにくいというのは、弾き方自体に問題があるのではないかということです。
確かに、上手い人はどちらで弾いてもうまい。
そういった人でも、いざ本番となると絶対に左足に乗せますからね。
その方が精度の高い演奏ができるということでしょう。
そしてもう一つ考えるべきことが。
それは、体への負担ですね。
歴史のあるクラシックギターですので、体への負担というものについても十分な研究されています。
そのための足台やギターレストと言ったものが開発された歴史があるのだと思うんですよね。
趣味としてのギターを続けるのであれば、自己流にこだわらず、左足乗せにチャレンジしてみてもいいと思うのですが、いかがでしょうか。
また、疲れやすい、こりやすいといった体調の話題や、フォーム・姿勢に対する考え方も、載っていますので、興味のある方は是非、読んでみてください。