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クラシックギターから学ぶ③(爪のケア・強くする方法)

前回に引き続き爪の話題です。 私自身、真面目に練習を始めてから三年半ほど経ちましたが、、、 実は、ほぼ爪が割れることはなくなりました。 私の弦の弾き方が上手くなったのか、日常生活で気を使えるようになったのか。 理由はわかりませんが、割れてないですね。 さすがに、昨年、久しぶりにガチでボーリングをやったら割れてしまいましたが(笑) と言ったところで、、、 クラシックギタリストの金庸太さんがオススメしていた爪の強化方法は、、、 人肌に温めたオリーブオイルに数分間、爪を浸すというもの。 これは世界的に有名なギタリストの ホセ・ルイス・ゴンザレス推奨の方法だそうです。 そして、さらに効果があるのが馬油とのこと。 浸透力が強いらしいです。 どちらにも共通しているのは、爪に油分を与えるということですね。 オイルそのものがいいのか、何かサプリ的な栄養素が含まれているのかはわかりませんが。 ついでに、、、 先日ギター屋さんですすめられた商品が良かったので、紹介しておこうかなと思います。 早稲田大学の並木秀男名誉教授が再生医療の観点から開発したネイルトリートメントジェルです 。 ↓↓↓ 商品説明 成分等の違いはわかりませんが、男性用が黒(中身は青)、女性用が赤のパッケージになっています。 再生医療の研究により得られた、爪細胞の再生に特化したアミノ酸を最適な比率で配合しているとのこと。 新しい爪を作るのは爪の根元の爪母、爪根と言われる部分だそうで、そこに浸透力の高いジェルを塗ってあげます。 某楽器屋さんの勧めで試しに購入し、しばらく使っているのですが、確かにコンディションが良くなっています。 個人的に気に入ったのはオイルフリーでベタつかないということ。 前述したクラシックギタリストの方法論だと間違いなくベタつきますからね。 日常生活を送る上では、間違いなくこちらの方が使いやすい。 それと、角質が変化した爪(=死んでしまった細胞)を保湿するよりも、爪が作られる部分をケアするという発想の方が、結果として爪の強化に繋がるのかなとも思いました。 最後に、、、 自分の身体特徴が音に直接影響する、こんな素晴らしい、そして面倒くさい楽器はない。 これは、クラシックギタリス...

クラシックギターから学ぶ②(爪の長さ・形編)

今回はクラシックギターやソロギターで重要な爪の話題を取り上げたいと思います。 他の教則本同様、この本の中でも基本的な爪の形、長さや、ケアの仕方などが書かれていますね。 そう言った中で私が気になったのが、 「爪の長さがタッチに影響がありますか?」 という質問でした。 これにクラシックギタリストの永島志基さんはこう答えています。 指の各個人の個体差 爪の質感 出したい音 音楽性 演奏曲の作曲家の音楽的時代考証 気候 現場での椅子の高さ その日の雰囲気や気分 によってタッチを変えると。 つまり、プロとはいえども、もしくはプロであればなおさら、タッチの仕方も音色も一定ではないということがわかりますよね。 となってくると我々アマチュアがタッチ、タッチと言っているのは一体何を求めているのかなと考えてしまいました。 まずは、タッチ云々よりも、自分が出したい音は何なのかを理解することが、自分のタッチを見つける第一歩なのではないかなと。 また、、、 長めの場合は長い爪をリリースするために右手がフラットになる 短めの場合は、右手をやや立てるようになる といった記載も気になりました。 ここからは、爪の長さと右手のフォームが連動していることがわかりますね。 となると、 右手のフォームを決めてから爪を調整するのか、出したい音に爪を合わせてから右手の角度を調整するのか。 答えはその両方だとは思いますが、実に奥の深い話ですね。 上辺だけの教則本とは異なり、何度も読み返すことで、いろいろ学べることが多そうです。 勉強になります。

クラシックギターから学ぶ①(演奏フォーム編)

私はスチール弦のアコースティックギター専門なわけですが、いつも不思議に感じることがあります。 それは、なぜアコースティックギターの人は、クラシックギターから学ばないのかと言うことです。 では、クラシックギターはいつできたのでしょうかね。 いつから、どこからをギターと呼ぶかは難しいのですが、16世紀のビウエラがルーツとする説があります。 また、演奏と言う観点では、、、 教則で定番のアグアド、ソル、ジュリアーニ、カルリ、カルカッシは18世紀後半から19世紀初頭にかけて活躍していました。 そして、現在のクラシックギターは、ギター製作家のアントニオ・デ・トーレス(1817-1885)が確立したとされています。 つまり、少なくともクラシックギターの歴史は100~200年はあるわけです。 ここで得られた知見を活用しない手はないと思うのですが、いかがでしょうか。 そんな時にオススメの本がこれ。 「クラシックギターQ&A 52人のプロが答える164問」 クラシックギターに関わる164の質問に、日本で活躍する代表的プロ・ギタリスト、ギター製作家52人が回答すると言うもの。 完売していた「最新版ギター読本上達のためのQ&A」の改定新版だそうです。 正直、昔、受験勉強で使った一問一答形式になっていて、とても読みにくいです(笑) が、読みやすくて内容の薄い本とは異なり、かなり濃いです。 そんな中でも気になるテーマをいくつかご紹介したいなと。 まずはフォームから。 「右足に乗せるか、左足にのせるか」 よく議論になりますが、クラシックギタリストの中島晴美さんは、左足乗せにする利点をこう語っています。 ・左手のポジション移動を容易にする ・右手上腕部を緊張させず、自由度を高める なるほど。 それと、高度な曲を弾くには左足乗せの方がいいとも言っていますね。 これはギターを演奏をするにあたり、理にかなったフォームなのでしょう。 それでもアコースティックギター界隈では、どちらがいいのかという議論が続いています。 どうしてなのでしょうかね。 そんな中で私が前から思っていたことを文書にしてくれていた部分が、ありました。 「崩していた方が弾きやすい(右足乗せ)というのは、...

伊藤賢一さんの、Another Frameを聴く。

伊藤さんの作品を聴いて感じること。 それは「音楽」だと言うことです。 そんなこと当たり前じゃないかと言われるかもしれませんが、、、 そう思わせない作品が多いとは思いませんか? また、ソロギターの作品というと、どうしてもギタリストによる、ギタリストのための作品というイメージがありますよね。 でも、伊藤さんの作品は明らかに違うと思います。 そして、伊藤さんのどの作品でも感じられるのですが、伊藤さんの音楽にある情景が私の琴線に響くんです。 うまく表現できませんが、自分の幼い頃の情景が思い浮かぶというか、辛かった頃を思い出すような不思議な感覚。 そして、暗さや、孤独感、物悲しさを感じさせながらも、どこかポジティブな何かを感じさせられるんです。 うまく伝えられないですが、伊藤さんの楽曲には絶望ではなく希望が根底にあるのではないかと。 メロディラインもとても普遍的なものでありながらも、どこか心に引っかかる何かがある。 それが伊藤さんのメロディラインだし、アレンジの妙なのだなと。 ぶっちゃけ、「Inner Midium」、「おかえり」、「道のりのどこか」、このキラーチューン三曲だけで十分といえる出来栄えだと思います。 それに期待を裏切らないアイリッシュチューンのCarolan’s Ramble to Cashel、ソリチュード二重奏、ジーン・マリー・レイモンド氏のカバーが添えられていますからね。 これだけでも、アルバムの品質の高さがわかります。 そして、伊藤さん自身がようやく「これが良い音です」と確信を持てたという、素晴らしい録音。 ギタリストとか、ソロギターの作品としてではなく、その他多くの音楽作品と同列で扱うべき作品だと思います。 これだけの品質の作品を聴いて同業他社はどう感じるのか。本音を聞いてみたいなと思ってしまいました。 最後にマホガニー的な観点では、1952年製のMartin D-18と、M.J. FranksのD-18 Legacy Dreadnought(サイドバックはキューバンマホガニー)も使われています!

たまにはローズの話でも「Martin D-28(1958年製)」④

ボディ内部の画像です。 50年代ですので、ブレーシングはもちろん、ノンスキャロップですね。 スキャロップブレーシングが主流となっている昨今、、、 ノンスキャロップでしか出せない芯のある音色は、この年代のヴィンテージならではの魅力ですね。 ブリッジプレートは、もちろんメイプル。 ブリッジプレートはあまり話題にはあがりませんが、、、 マーティンが69年にサイドバックの材をハカランダからローズウッドに移行する際、合わせて、メイプルからローズウッドに仕様変更された部位です。 弦の振動をトップに伝える部位であり、音に直接的な影響を与えることから、侮れない部位だと考えています。 音の振動効率的にはもっと良い材はあるのでしょうが、、、 弦のボールエンド部分が直接あたる部分ということもあり、割れにくさなども考慮して、戦前からメイプルが使われているようです。 また、同じ年代のD-18では、指板やブリッジにハカランダが使われていますが、D-28の場合はプリウォーの頃から継続してエボニーを採用しています。 Style 28らしい重量感のある金属的な響きや、直線的な音の広がりを出すために、エボニーの方が適していると判断されたのでしょうか。 一方、エボニーからハカランダに仕様変更されたStyle 18は、マホガニーが持つ特性をさらに活かすよう、軽やかさや柔らかさが加えられているように感じます。 一般的に言われている、いわゆるStyle 18らしさ、Style 28らしさというのは、この年代に作り上げられたサウンドイメージなのかなと思ったりもしています。 プリウォーのStyle 18とStyle 28についても思うところはあるのですが、またの機会にでも。

たまにはローズの話でも「Martin D-28(1958年製)」③

残念なことに、、、 マホガニー好きの私としては、ハカランダの木目を見ても全く感じるものはないのですが(笑) 一応、バックの画像もアップしておきます。 よくハカランダとローズウッドの違いが話題になりますが、実際のところはどうなのですかね。 個人的な見解としては、少なくとも弾き手にとっては、確実に違いは感じられると思います。 あえて違いを言うならば、、、 私なりの表現としては、雑味のなさとか、低音の沈み込む深さが違うと言ったりしますが、、、 こんな曖昧な表現でしか伝えられないくらいの差と言ってしまえば、それまでなのかもしれません。 もちろん、全く同じ仕様のローズウッドとハカランダの二本かあれば、弾き比べたり、聴き比べれば差異は見いだせるとは思いますよ。 でも、一本だけ聞いて材を当てるとか、 ひっかけで、二本ともハカランダのギターを用意された場合に、そのことを正しく指摘できるのかと言うと、それは難しいのではないかと。 ましてや、録音された音を聞いただけで、その材を当てることは不可能ではないでしょうか。 ということもあり、、、 確実に差異はあるものの、これを差異と呼ぶかは個人の考え方次第かなと。 もちろん、生音で聞けば違いはわかるかもしれませんが、、、 むしろそれよりも、マーティンであれば年代ごとの音色の特徴であったり、ルシアものであればその個性の方が、ハカランダとローズウッドの違いよりも大きいと私は考えています。 つまり、使われている材が同じであれば、40年代も、50年代も、60年代も音が同じということはなく、それ以上に設計や作り方が違っていて、その差の方が材の個性を上回っているわけです。 となると、ハカランダとローズの差って一体何?とマホガニー好きは思ってしまうのですが。 ただ、間違いないことは、50年代のD-28は本当に素晴らしいということだけですかね。

たまにはローズの話でも「Martin D-28(1958年製)」②

50年代のドレッドノートを一言で例えると「暴れん坊」という表現が相応しいかなと考えています。 ピッキングした時のエッジ感、Style 28らしい圧倒的な音圧と硬質さ、などなど。 まさにロックなテイストですね。 もちろん、セッティングの良いものであれば、各弦のバランスが取れている個体もありますが、、、 それぞれの弦が主張しまくるこの音色こそが、個人的には50年代らしいなと感じます。 ちなみにこの個体は、バランス型のD-28で、本当にD-28が好きな人からすると、低音の出方や、直線的に音が飛び出していくような感覚が控えめで、ちょっと物足りないかもしれません。 でも、この辺りがマホガニー好きが選ぶローズのポイントなのかもしれないと思ったりもします。 このD-28は1958年製ですので、トップ材はシトカスプルースです。 アディロンの音色が好きな私ではありますが、 50年代のD-28にとっては、むしろバランスという意味ではシトカスプルースの方が好みだったりします。 50年代らしい荒々しいバランスをシトカスプルースが適度に抑え、うまくコントロールしてくれているような気がするんです。 と言うのも、トップ材にレアなアディロンダックスプルースが使われている50年代ものも弾いたことがあるのですが、、、 それが凄まじい暴れん坊だったんですよね(笑) 良質なハカランダのサイドバックが音をロスすることなく跳ね返し、それをパワフルなアディロントップがより増幅させるようなイメージでしょうか。 もちろん、それはそれでとても魅力的なんですけどね。 とは言っても、 同じくアディロントップが使われているプリウォーのD-28を弾くと、圧倒的な音色のバランスに驚かされてしまうわけですが。 プリウォーとは一体何なのですかね。 でも、50年代にはプリウォーにはない面白さは確実にあるわけで。 というわけで、なんとなく50年代のD-28の特徴と魅力を感じてもらえたでしょうか?