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5月, 2025の投稿を表示しています

Collings最新作、Hill Country(ヒルカントリー)を試奏しました。

東京お茶の水のHobo'sさんにコリングスの最新作「Hill Country」が入荷したと聞きましたので、早速試奏させていただいたと言うお話です(もう、Sold Outのようですが) 今回試奏したのはドレッドノートのD-1A HCというモデルになります。 故ビル・コリングスがお気に入りだったと言うトップがアディロンダックスプルース、サイドバックがマホガニーのドレッドノートですね。 メーカー情報では、、、 「温かみと木の温もりを併せ持ち、力強い基音を極限まで追求したアコースティックギターです」 「ドライなキャラクターと豊かな低音域を持つこれらのギターは、特にブルーグラス奏者にとって馴染み深く、どんなジャムセッションにもぴったりです」 「レスポンスの良さと温かみは、幅広いスタイルにマッチする汎用性の高さと魅力を備えています」 いつも通り、わかるようで、わからない笑 まぁ、ここから読み取れる情報としては、コリングスらしい基音の強さがあり、ブルーグラスに合う音作りなのかなといったところでしょうか。 そして、第一印象ですが、、、 試奏して最初に感じたのは、なんて「漢」なギターなんだと言うことでした。 私のへなちょこフィンガーピッキングが、いとも簡単に弾き返されてしまいます。 大概、こういうドレッドノートは良いドレッドノートの場合が多いんですよね。 少し弾き続けるとこのギターの鳴らし方の感覚は掴めてきますが、 この圧倒的な「強い」感覚はかなり個性的ですね。 その一方、フラットピックに持ち替えると気持ちよくギターが反応してくれます。 どれだけ強く弾いても負けることなく反応しますし、弱音でも音色に芯があり、楽器としての表現力とダイナミックレンジがとても広いと感じました。 そして最大の特徴とも言えるのが、音がとても「ドライ」なことなんです。 いわゆる、枯れた音ですね。 と言いつつ、ちなみに私はこの枯れた音という表現が好きではなかったりします。 というのも、よくヴィンテージを枯れた音と表現することがありますが、、、 大概は、鳴らない楽器や音が篭っている楽器の売り文句として使われていることが多いように感じているからです (これを悪い意味での乾いた音と定義したいと思います) 一方、このヒルカントリーは、楽器としての鳴り、そしてヌケ感が群を抜いてすごかったのですよね。 まさに良い意味...

そろそろギブソンでも語りますか。(その⑦:見過ごされがちな1960〜1962年製ギブソンの魅力)

  友人が所有していた1962年製のGibson J-45です。 このギブソン、見覚えのある方もいらっしゃるかも知れませんね。 そう、あの「沖縄アコギ好き親父さん」が所有されていたギターです。 ブログは こちら このダブルピックガードの面構えはインパクト抜群なので、一度見ただけでも忘れられなくなりますよね。 このブログ主さんとは何度か楽器店でお会いしたことがありまして、ブログなども通じていろいろなことを学ばせていただきました。 そういった中で、ブログ主さんが特にこだわりを持たれていたのがこの1960年から1962年までに製造されたJ-45だったんですよね。 スペックだけを見ると1950年代後半からナローネックになる前の1965年頃までの期間は、あまり変更点がないように思われるのですが、一体何が違うのでしょう。 ブログ主さんはこの年代の仕様について、このように述べられていました。 「ネック形状も、この頃は薄目で、手に吸い付くような素晴らしい弾き心地です。」 「音質は軽やかで柔らかく、他の年代のアジャスタブルサドルの音のような金属的なジャキジャキ感が幾分抑えられた感じです。」 なるほど、ネックの形状と音色に秘密がありそうですね。 それではネックの形状から見ていきましょう。 ヴィンテージのギブソンというと、基本的に肉厚なネックの印象がありますよね。 特に1940年代のヴィンテージは、ベースボールバットと揶揄されるほどびっくりするような太さだったりもします。 1950年代になるとそれよりもずいぶんマシ(細く)になってはいるのですが、それでもそれなりの太さだったりもします。 それと比べると1960〜1962年のものは明らかに細身に作られているんですよね。 細いと言うと、ナローネックと呼ばれる1965年以降のエレキギター並みの細さを想像される方がいらっしゃるとは思いますが、それとは異なります。 細すぎず太すぎず、適度な厚さがあり、私個人としても絶妙なグリップ感だなと感じています。 マーティン愛好家の私からすると、ギブソンの中ではもっともマーティン寄りな形状と表現できるかなと思ったりもしています。 そういったネックの形状にばかりに注目が行きやすいこの年代のギブソンではありますが、、、 実はこの細身のネック形状こそが、この年代のギブソンの音色に大きな影響を与えているのではな...